天才の特徴とは?受験は勉強法で決まる!

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受験勉強に苦労する多くの人がいる一方で、どんな問題でもすらすらと解いてしまう、いわゆる天才と呼ばれる人々もいます。人は、一人ひとり生まれ持った才能が異なり、それによって以後の人生を大きく左右される場合があります。では、受験勉強ができるかどうかも才能で決まってしまうのでしょうか。ここでは、天才の勉強法や才能について解説していきます。

1.そもそも天才とは?

そもそも、「天才」とはどのように定義されているのでしょうか。辞書的な意味では、天才は「生まれつき備わっている、極めて優れた才能。また、その持ち主」となっています。後天的に学習や訓練によって優れた能力を身につけたのではなく、先天的に優れた能力を持っているのが天才といえるでしょう。また、「天才」という言葉は、今までなかった極めて独自性の強い業績を残した人や、年若いのに突出した能力や技能を発揮した人物に対する賛辞として用いられることもあります。

天才と呼ばれる人には、共通する特徴が5つあります。1つ目は、「頭の回転が速いこと」です。これは、学歴やテストの成績ということではなく「思考の速さ」といえるでしょう。ほかの人に比べてさまざまな情報を結び付けて思考するスピードが段違いに早いのです。2つ目の「集中力が高いこと」も大きな特徴となります。何らかの作業をしているときに注意力が散漫になってしまうと、作業効率は下がってしまいます。しかし、天才は一つのことに深く集中することが可能で、集中力を失うことなく極めて高い効率で作業を行うことができるのです。

3つ目は「高い探求心を持っていること」。普通の人なら気にも留めないようなことにも天才は大きな興味を抱き、好奇心が旺盛です。天才の成し遂げてきた業績は、そうした探求心によるものといえるでしょう。4つ目の「柔軟な思考力」も天才の持つ重要な特徴です。天才が偉大な業績を上げられるのは、普通の人が思いつかないようなアイデアを思いつけるからでしょう。特に、今までになかったような発明を生んだ「ひらめき」は、柔軟な思考力なくしては起こりません。

最後に、「固定概念を持たない」という点も、天才の天才たる重要なポイントです。固定概念にとらわれていると、どうしても思考や行動が縛られてしまい、自由な発想ができなくなります。しかし、天才はそうした固定概念に縛られることなく、今までになかった自由な発想やひらめきを用いることができるのです。

2.才能には3つある

「天賦の才」という言葉があるように、天才は生まれながらにして優れた才能を持っている人のことです。では、「才能」とは具体的にどのような要素で成り立っているのでしょうか。ここでは、才能を構成する要素を3つに大別して解説していきます。

2-1.記憶力

記憶力は、どんなことを成し遂げる際にも重要な能力です。記憶力の良しあしは、「一度にどれだけのことを覚えられるか」「覚えたことをいつまで保持できるか」という2点で測れます。記憶力が優れていると、国語や英語の単語や文法、歴史上の出来事や人物の名前といった暗記科目に強くなるでしょう。一般的に、記憶力は加齢によって衰えていくというイメージがあります。しかし、実際には年齢と記憶力の低下には相関はないという一面もあるのです。115歳で亡くなった女性の脳を解剖してみたところ、脳機能自体はそれほど衰えていなかったという結果が発表されています。

また、生まれつき優れた記憶力を持っているというイメージもあるでしょう。つまり、優れた記憶力を持った親からは、同じように優れた記憶力を持った子供が生まれるというイメージかもしれませんが、これも一概にそうとはいえません。記憶力と遺伝についてはまだまだ研究途上の分野です。スポーツなどに影響する身体能力のうち80~90%が遺伝で決まるのに対し、記憶力に遺伝が関係する度合いは30~35%と大幅に低くなっています。

2-2.理解力

理解力は、さまざまな物事の仕組みや、それを取り巻く状況を読み解くための能力です。そのため、単独の能力ではなく知識や学習などと深く関係しているのが特徴といえます。そこから考えると、理解力は「自分の中にある知識や要素というひな型に物事を当てはめる能力」ともいえるのではないでしょうか。したがって、理解力がない人の特徴は、「自分の持っている知識や景観と物事を当てはめることができないこと」「ほかの物事に当てはめるための知識や経験が乏しい」ということになります。

そのため、高い理解力を身につけるには、まずたくさんの知識や経験を身につけることが大切です。知識や経験を増やし、それを定着させていけば、使えるひな形やサンプルケースが増えていきます。そうなれば、理解するまでの時間はより短くなり、理解できる範囲も大きくなっていくのです。理解力は、特に長文問題が出題される数学や理科、現代文などの成績に直結します。

2-3.処理力

数学の計算や、英文を読み解くスピードには個人差があります。そうした作業のスピードに影響するのが処理力です。わかりやすい言い方をするなら、「頭の回転の速さ」となるでしょう。勉強という側面では、処理力は問題を読む速さや解く速さに影響するので、限られた時間で問題を解かなくてはいけない受験という場では、処理能力が合否を大きく左右する要素となります。処理能力が低いと、同じ量の問題を解く場合にも無駄に時間がかかってしまうのです。

また、処理能力が高くなれば問題を早く解けるようになるので、制限時間に対して精神的な余裕が生まれ、リラックスした状態でテストに臨めるようになるでしょう。受験勉強でも、処理力が高ければ短い時間で効率よく勉強ができるようになるので、睡眠時間や遊ぶ時間を削らなくてもとよくなるというメリットもあります。

3.1万時間の法則とは

イギリスの元新聞記者、マルコム・グラッドウェルは、その著書「天才!成功する人々の法則」で「1万時間の法則」という言葉を提唱しています。「1万時間の法則」とは、いわゆる天才と呼ばれるような大きな業績を残した人物には、大きな成功を収めるまでに1万時間の下積みがあったという意味の言葉です。1万時間というのは、あくまで「膨大な時間」という例えであって、この言葉が表しているのは「大きな成功を収めるためには長い期間に渡る努力が必要である」ということ。

「天才」というと、何の苦労もなく大きな成功を収めているようなイメージがあるかもしれません。しかし、実際には1万時間というような長い期間でも継続的に努力ができる人物こそが天才といえるでしょう。

4.受験に才能は必要か

誰もが志望校に合格するために受験勉強に励んでいます。しかし、中には優れた才能を持っていて、あまり勉強しなくてもいい成績をとれる人もいるでしょう。では、生まれ持った才能によって受験の合否は左右されるのでしょうか。たしかに、世の中にはサヴァン症候群や瞬間記憶能力などのような後天的な努力によるものではない先天的な優れた能力を持つ人はいます。しかし、こと受験勉強という場で考えるなら、受験に合格するのには必ずしも特殊な才能は必要ないといえるでしょう。言い方を変えれば、受験に合格するだけの学力は、努力次第で十分に身につけることができるのです。

当然、才能の有無は受験の合否に大きく影響します。しかし、受験の合格に必要なのは単語や文法を適切に学習したり、過去問を何度も解いて志望校の傾向をつかんだりする能力を身につけることです。そうした能力は、十分後から身につけることができます。もし、努力していても成績が伸びない場合は、才能がないわけではなく「学習方法が間違っている」「単純に勉強量が足りない」ということを考えたほうがいいでしょう。

5.大学受験を突破するためのポイント

大学受験を突破するためには、ただ単に勉強に時間をかければいいというものではありません。確実に合格を勝ち取るためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があるのです。ここでは、受験を突破するための4つのポイントを紹介していきます。

5-1.勉強計画を立てる

受験勉強は、長期的なものです。そのため、合格を勝ち取るためにはそれまでの計画をしっかりと立てておく必要があります。受験合格までの計画を立てる際には、まずゴールである志望校を定めるのが先決です。ゴールが定まれば、どのような道をたどればいいのかが決められます。また、そこを起点としてどのような科目を勉強すればいいのかが決めていけるのです。次に、自分の学力や能力を確認することでスタート地点を決めましょう。自分の能力がわかれば、最終的なゴールまでの距離が把握できます。

また、どんな勉強法が適しているかも決められるので、やみくもに苦労だけが募る努力をする必要がなくなります。受験勉強は長丁場なので、くれぐれも無理のない計画を立てるようにしましょう。

5-2.自分の課題を適切に把握し改善する

受験勉強で重要なのは、「自分はどうすれば成績を上げて志望校に合格できるか」ということです。つまり、自分の課題をしっかり把握しておく必要があります。志望校の受験科目で英語が必須なら英語を勉強したり、数学に不安があるなら数学に重点を置いたりするなど方向性を決めることで、効率よく受験勉強をこなすことが可能です。まずは、過去問などを利用して自分の学力と合格ラインの差を確認しましょう。自分の課題がわかっていれば、できないときでも何をすればいいのかがわかりますし、自分のやるべきことを能動的に考える力も身につきます。

5-3.モチベーションを維持する

受験勉強は、長丁場です。勉強に力を入れるのはもちろんですが、睡眠時間を削ったり、無理をして長時間勉強を続けたりするような生活が続くと、いずれモチベーションが切れてしまいます。受験勉強を継続していくためには、モチベーションの維持も考える必要があるのです。体調を常に万全にしておくことは、基本中の基本となります。特に、睡眠時間をしっかり確保しておかないと必ずどこかで体調を崩してしまうでしょう。また、人間が集中できる時間には限りがあるため、長時間ぶっ通しで勉強することはかえって効率が悪いです。適度に休憩をはさみつつ勉強をすることで、モチベーションを切らすことなく勉強を継続できるでしょう。

また、「自分にとって何をするとモチベーションを維持できるのか」を知っておくことも大切です。受験勉強というとやりたいことや楽しいことをひたすら我慢しなくてはいけないイメージもありますが、そうした状況だと逆にモチベーションを維持できなくなります。

5-4.効率的な勉強法を確立する

限られた期間内で志望校合格が狙えるようになるには、効率的な勉強は欠かせません。まずは、「自分がどれだけの時間でどのくらいの勉強ができているか」「どのくらいの成果が出ているか」を常に確認しておくことが大切です。そこを起点として、より効率よく得点を伸ばせるような勉強法を確立し、実行していきましょう。もちろん、できるだけ早い段階で効率の良い勉強法を身につけておけば、時間をより有効に使えます。

6.科目別勉強のポイント

効率的な勉強法は、科目ごとに異なります。ここでは、科目別の勉強のポイントを紹介していきましょう。

6-1.国語

国語は、さらに現代文、古文、漢文に分かれます。現代文の勉強では、問題の解答そのものよりも、解答に至るまでの過程が重要です。「なぜその解答になるのか」という根拠を理解しないと、現代文の問題を本当に理解することはできません。古文は、単語や文法を基礎として短文の解釈力を身につけていきましょう。漢文は、句形および重要語句を重点的に覚えれば、短期間で成績を伸ばせるので、うまく伸ばせば得点源になります。

6-2.数学

誰もが避けて通れない科目の一つである数学で重要なのは、なんといっても公式の暗記と運用です。そのため、効率よく公式を覚えられる勉強法さえマスターすれば、かけた時間の分だけ成績を伸ばすことができます。また、解法パターンを覚えれば問題の解き方の説明を求められても対応可能になるでしょう。

6-3.英語

英語の勉強法は、「文法」「長文」「リスニング」の3つです。文法は、基本的な文の形を覚えてしまえば、大幅に効率化できます。そこから、自動詞と他動詞の区別がつくようになれば、あとは口で説明できるくらいまで完成度を高めましょう。長文は、基礎として英単語と文法を覚えます。量をこなすよりもしっかりと長文の内容を理解できるように質を高めていくことに重きを置きましょう。リスニングは、継続力が重要です。30分でもいいので、毎日リスニングの練習を行い、慣れておきましょう。

6-4.理科

理科は、「物理」「化学」「生物」「地学」の4つに分かれます。物理で重要になるのは公式です。公式を十分に暗記してから本格的な勉強に移りましょう。化学は、すべてを把握する必要はありません。必要なところと必要ないところを分けて勉強することで効率化できます。生物は、典型的な暗記科目です。単語だけでなく、図や表を有効に使って必要な知識を覚えていきましょう。地学は、まず基礎知識を身につけます。そこから演習問題を解いていくという流れが理想でしょう。

6-5.社会

社会を攻略するには、演習よりもどれだけの知識量を蓄えられるかが勝負の分かれ目となります。したがって、必要な知識をどれだけ早く覚えられるかが重要です。また、知識がきちんと定着しているかどうかを確認するためには、インプットとアウトプットを繰り返すことが重要となります。

大学受験は勉強方法次第で突破できる

世の中には、常人では考えられないような偉大な才能を持った天才が無数にいます。しかし、大学受験という場では、必ずしもその結果は才能に左右されるわけではありません。特別な才能がなくても、勉強法次第で受験戦争を勝ち抜くことは十分に可能なのです。志望校合格は、決してたやすいゴールではありません。しかし、自分に合った勉強法を身につけて効率的な勉強ができれば、合格は確実に近づいてくるでしょう。

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