自由英作文の作り方!例文付きで紹介します

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自由英作文は、書くのに時間がかかってしまったり、どう書いていいかわからなくて困ったりしてしまう人も多いのではないでしょうか。しかし、コツを知って対策をすれば高得点を狙える科目で、成績や受験の結果にも大きく影響する可能性があります。そこで、今回は英作文の書き方や対策について具体的に解説していきます。効率よく自由英作文のコツをマスターしましょう。

1.自由英作文とは?

英作文の問題は、大きく分けて和訳英作文と自由英作文の2種類です。和訳英作文は、和文英訳とも呼ばれることがあり、あらかじめ用意されている日本語の文を英語にします。このタイプの英作文は、高校の中間・期末テストなどでもよく出題される傾向です。一方で、自由英作文はお題が与えられ、それに対して自由に自分の見解や意見を英語で述べます。あるテーマに対し、賛成か反対かなど自分の考えを記述したり内容を比較して説明したりすることが必要です。

和訳英作文も自由英作文も、選択式の問題に比べ難易度が高くなります。特に、記述する内容までゼロから作成する必要のある自由英作文は苦手な人も多く配点も高い傾向にあるため、試験結果を左右しかねません。コツを押さえてしっかりと対策したい分野です。

2.入試の自由英作文で高得点を取るためのポイント

自由英作文で高得点を取るために重要なのは、「論理的に述べられているか」「正しい英語が使われているか」といった2点で、採点のポイントとなることが多いでしょう。論理構成は、テーマで問われていることに対して適切に答えられているか、主張がぶれずに論理が展開されているかという視点で評価されます。だらだらと意見を述べるのではなく、言いたいことを論理的に組み立てて文章をまとめ上げることが必要です。普段の会話とは異なる点に注意しましょう。

また、そこで使う英語には文法や単語、スペルなどにミスがないことが重要です。日本語では述べたいことがはっきりとわかり、文章構成案はしっかりできているだけでは物足りません。英語にしたときに、適切に表現できていなかったり、英語の使い方が間違っていたりすると、採点での評価は下がります。この2点について、さまざまなテーマに対応できるよう対策しておけば、大きく得点を伸ばせる科目といえるでしょう。

3.自分が作りやすい回答の型(テンプレート)を作っておこう

自由英作文の対策として、あらかじめ自分なりに回答の型を用意しておくことが有効です。ここでは、具体的な対策内容を紹介します。

3-1.「意見主張型」の自由英作文の特徴

大学入試でよく出題される自由英作文は、意見主張型と呼ばれるものが多い傾向です。意見主張型というのは、テーマに対して賛成か反対かという意見を問われ、理由や根拠をともに提示して述べるタイプの問題になります。自由に意見を求められるので、賛成・反対によって採点が左右されることはありません。ただし、意見を裏付ける根拠や主張をきちんと述べることが必要です。賛成・反対のいずれも、「自分の意見→根拠→主張の補足→まとめ」という流れを活用すると論理的に説明しやすく効果的です。

3-2.よく使うフレーズの型を覚えておこう

自由英作文では、よく使える表現をいくつか覚えておくことがおすすめです。具体的には、「自分の主張→根拠→反対意見の否定→主張の補足→結論」といった項目ごとに使えるフレーズを学習しましょう。複数の型を記憶して使い慣れておくと、どうしても字数が足りなくて困ったときにも、正確な英語を用いて回答を完成することができます。

教科書や参考書、先生から英作文に使える正しい表現を学び、ノートなどにリスト化しておくと効果的に覚えることができるでしょう。試験場でゼロから文の形を組み立てようとすると、時間がかかったり英語にミスが生じてしまったりします。どのようなテーマが出されても、応用しやすいフレーズを集めて自分のものにしておくことが大切です。

3-3.自由英作文の例文と回答例

下記の質問に、自分の意見を述べる問題が出たとして答え方を確認してみましょう。

What do you think about using smartphones at school?

スマホを学校で使用することについてどう考えるかが問われています。

「Do you agree~?」から質問文が始まる場合は「I agree with/I disagree with」で回答をはじめることが必要です。しかし、このタイプの質問文は自分の意見を示すフレーズを使って答えることができます。「I think/I believe/I suppose」や、「In my opinion,/Personally」などの表現をストックしておくと便利です。回答例としては以下のするのもよいでしょう。

「I think using smartphones at school is good for students if the school provides clear guidelines for the use. Smartphones make students much easier to study, because they can use dictionaries and educational applications.」

なるべく端的に、自分の考えとそれを裏付ける理由を書けるように練習しておくと効果的です。

4.4パラグラフ構成を押さえておこう

問題によって詳細な指定がある場合もありますが、基本的なパラグラフ構成を覚えておくことで、安定して英作文で得点を獲得していくことができます。英作文の際に推奨される4パラグラフ構成は、以下の通りです。

・Introduction(導入)
・Main body 1(本文1)
・Main body 2(本文2)
・Conclusion(結論)

これらは、入試だけでなく他の英語の検定試験にも応用できるので、学んでおくと便利でしょう。

4-1.構成1:Introduction

導入部では、設問の問いに簡潔に答えながら、自分の立場を明確にします。

「~に対して、あなたの意見を述べてください」という問題の場合は、「I believe/I think /I suppose」と書きはじめることで、ストレートに意見を表明することができます。「In my opinion,」などからはじめてもよいでしょう。「~に対して賛成ですか、反対ですか」という質問には、「I agree with」や「I disagree with」によって明確に回答することができます。

英語では、はじめにしっかりと自分の意見を表明することで、全体的にも文章がまとまりやすくなります。難しい表現や高レベルの英語を使う必要はなく、なるべく簡潔にわかりやすく書くことがポイントです。

4-2.構成2-3:main body1,2

メインボディと呼ばれる本文は、理由や根拠を述べるパラグラフです。一般的には、2段落となることが多いですが、問題の指定文字数や本文の内容によって数を調整することができます。勉強する際は、2パラグラフの構成で練習しておくと、導入で述べた意見を十分に裏付けることができるでしょう。採点する人が、導入部で示した意見に納得できるような根拠を記述します。ここでは、自分の意見だけでなく、客観的な事実や情報が必要です。

4-3.構成4:Conclusion

結論部では、自分の意見をまとめます。ここで関係ない情報や新しい意見などを組み込むと複雑になり、主旨がぶれてしまう可能性があるので注意しましょう。導入部で述べた意見を再度強調したり、字数が足りなければ本文の要約を入れたりすることも可能です。「Above all」で一番重要なポイントを強調したり、「In conclusion」で結論を端的にまとめたりしてみましょう。

5.メインボディ内のおすすめ構成は?

意見の理由や根拠を述べるメインボディは、どのような構成で書けばよいか迷ってしまう人も多いでしょう。ボリュームを多くする必要はなく、各構成で1文ずつ書いていきます。具体的な構成の仕方を解説していきます。

5-1.構成1:Topic Sentence(主題)

メインボディは、主題を提示することから始まります。はじめの文で、以下で話していきたい内容を書きましょう。英作文では、複数のメインボディを並べて複数の理由を示す場合が多いので、「The first / second reason is ~」などを覚えておくと便利です。同様に「First(ly) / Second(ly), ~」という表現も非常に役に立ちます。このようなフレーズを覚えておくと、主題が切り出しやすく作文も進みやすいでしょう。

5-2.構成2:Supporting Sentence(主題の具体化)

Supporting Sentenceは、主題を具体化して根拠や事実を述べます。こうすることで、Topic Sentenceで述べた意見を補強します。

5-3.構成3:Example(具体例)

Supporting Sentenceに続いて、Example(具体例)を挙げることができれば、より説得力が強くなります。データで示せると客観的になりますが、手元にデータがない場合は事例や傾向などで説明することができるでしょう。

5-4.構成4:Concluding Sentence(結論)

1つのメインボディを締めくくるには、端的に結論を書くとよいでしょう。1つのメインボディで言いたいことは、なるべく1つに収めたほうがまとまりやすくなります。途中で関連事項や、新たなアイデアを加えてしまうと、主張が弱くなってしまいかねません。

6.自由英作文でやりがちなミス

英作文の採点方法は、減点方式が一般的です。ミスによって得点が伸びないこともあるので、ここではよくあるミスについて紹介していきます。これらの注意点に気を配りながら作文することで、減点を防ぎましょう。

6-1.三人称単数現在形のs

英作文のミスで最も多いのは、三人称単数の現在系につける「s」だといわれています。これは、中学英語でも習う基本事項ですが、日本語とは文法が異なるので、単純なルールでもついミスをしてしまう人が多い傾向です。慣れていても、ケアレスミスで忘れてしまう場合があるので、書いた文章は再度読む習慣をつけましょう。また、「everyone」は単数形なので、このルールが適用されることにも注意します。

動詞によっては、イレギュラーな活用をして、「es」や「ies」をつける場合があります。勉強中に、不規則活用をする動詞を一通り確認しておきましょう。

6-2.時制の使い間違い

時制の使い間違いも多いミスです。時制は全部で12種類あります。それぞれの時制の使い方を理解して整理できていれば、英作文の中での使い分けはそれほど難しくはありません。現在系は、習慣化されていることや事実を説明する際に使います。過去と過去完了は、少し迷いが生じるかもしれません。しかし、状況によって判断していきます。話している段階に関連して完了していること、また「~したことがある」という経験を語る場合は、過去完了形を使いましょう。長文読解問題などで時制の使い方に注目し、文章全体の中で理解するのもよい訓練になります。

6-3.接続詞と副詞の混同

接続詞と副詞の混同も、間違いが多いポイントです。「but」と「however」は、ほぼ同義として使われますが、文の中に置く位置やコンマの有無など異なる点があります。「but」は、接続詞で2つの文をつなぐ働きを持っています。通常は、文頭には起きませんので、多くの受験生が間違えやすいポイントです。また、「but」には「~を除いて」という意味もあります。一度辞書を引いて、細かいポイントや使い方を確認しておきましょう。

7.自由英作文の採点基準

自由英作文の採点の基準は、まずは指定の語数に足りているかという点です。多すぎても少なすぎても減点対象となってしまうので、指定事項をクリアしているか確認しましょう。また、設問の条件にきちんと合っているかにも気をつけます。「理由を2つ述べなさい」のような指定事項は守らないと大きく減点されてしまいます。他にも、「論理的に筋が通っているか」「文法や単語などにミスがないか」などが採点のポイントになるため、自分で見直すことが重要です。

自由英作文ではテンプレートをたくさんストックしておくことが大事

自由英作文は、配点が高いことが多く合否の決め手にもなりかねません。しかし、コツやポイントを押さえて対策をしておけば、得点を伸ばせる分野でもあります。限られた回答時間の中で高得点を取るためには、使えるテンプレートをストックしておくことが大切です。各パラグラフで、論理展開を円滑に進めるために使える表現をリストアップして練習しておくと、本番でも役に立つでしょう。

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