英語の総合力を鍛えよう!「速読英熟語」を使うメリットや使い方は?

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「速読英熟語」は、熟語だけではなく英語の総合力を鍛えるのに役立つ参考書です。ただし、それには特徴をよく理解して活かす使い方をすることが欠かせません。それでは、速読英熟語にはほかの参考書にはないどのような特徴があるのでしょうか。ここでは、速読英熟語で学ぶメリットや効果的な使い方などについて説明します。

1.「速読英熟語」を使って学習するメリットは?

「速読英熟語」は、2000年にZ会から出版されて以来、高い人気を誇る英熟語の参考書です。速読英熟語には、ほかの熟語帳にはない特徴があります。ここでは、速読英熟語を使って学習することで得られるメリットについて紹介します。

1-1.必修の英単語も一緒に学べる

「速読英熟語」は、単語帳の定番といえるほど高い知名度を誇る「速読英単語」のシリーズとして出版されています。短めの長文を読み解くことで、そこに含まれるいくつかの英熟語を自然に覚えていくスタイルになっているのが、大きな特徴です。左のページに長文が載り、右のページにはその和訳、そして次のページに長文に出てきたいくつかの熟語が並び、意味や例文が併記されているという構成になっています。長文は、200語前後の読みやすい長さです。長文を読むことで、英熟語のほかにさまざまな英単語に触れることができます。

速読英単語に掲載されている頻出度の高い英単語が収録されているため、速読英熟語で勉強すれば、英熟語だけではなく必修の英単語も同時に学ぶことが可能です。英単語と英熟語をそれぞれに覚える時間がないときは、速読英熟語を使うと良いでしょう。受験に欠かせない英単語と英熟語を効率的に覚えられます。

1-2.長文を読み解く力を磨ける

「速読英熟語」には、重要熟語を含む長文が全部で50題と数多く掲載されています。先に述べたように、まず長文を読み、そのなかで英熟語を覚えていくスタイルです。そのため、速読英熟語で勉強をすれば自然とたくさんの長文を読むことになります。長文読解の練習になるだけでなく、「英単語や英熟語が定着しているかどうか」「文法や構文、英文解釈などはできているかどうか」といった確認も同時にできるのです。何度も繰り返し復習すれば、読解力や速度スキルの向上も見込めるでしょう。

英語の試験において高得点を取るためには、長文を素早く正確に読み解く力が重要になります。また、読解力を身につけるためには、さまざまなテーマを含む長文に数多く触れることが不可欠です。速読英熟語に掲載されている長文のテーマは多岐にわたるため、いろいろな内容を読み解く練習にも適しています。

1-3.効率的に入試対策ができる

「速読英熟語」には、重要熟語や構文がおよそ1000題、関連表現を合わせると約1500題が掲載されています。これらは、過去7年にわたる入試問題を分析したうえで選ばれたものです。そのため、速読英熟語に掲載されている内容を徹底的に覚えれば、受験に必要な英熟語をほぼカバーできます。ただし、最難関大学で出題される難易度の高い英熟語に限っては収録されていないことがあり、注意が必要です。再難関大学を目指している人は、速読英熟語を押さえたうえで、さらにハイレベルな熟語が載っている参考書を使って学ぶと良いでしょう。

最難関大で出題されるようなハイレベルな英熟語が掲載されていない理由は、ほかの大学を目指す受験生にとっては覚える必要がないことがほとんどだからです。

2.「速読英熟語」を使ったほうがいい人の特徴

大学入試を徹底的に分析して作られているため、基本的に受験生であれば誰でも速読英熟語を受験対策に活かせます。ただし、もし中学校レベルの英語力もない状態であれば、速読英熟語を十分に活かした使い方をすることは難しいでしょう。なぜなら、比較的平易な語彙や言い回しが使われているとはいえ、速読英熟語を使った学習では長文を読み解く必要があるからです。「長文がほとんど読めない」「1つの長文を読むのに非常に時間がかかる」という人の場合、効率的な勉強をすることは難しくなります。

そのため、「速読英熟語」は英単語や英文法、英文解釈などが一通り身についている人に向けの参考書です。ある程度長文をスムーズに読めるのであれば、効率的に英熟語を覚えられるでしょう。長文を読みながら、具体的な英熟語の使われ方をイメージして覚えることができます。

3.「速読英熟語」はどうやって使ったらいい?

手元に速読英熟語はあるものの、どのように使えば良いかよくわからない人もいるかもしれません。ここでは、効果的な使い方を紹介します。

3-1.熟語を覚える

最初は、長文を気にしないで英熟語の意味を覚えることに集中すると良いでしょう。なぜなら、そもそも英熟語の意味がわかっていなければ長文を読んでもよく理解できず、効率的な学習ができないからです。英熟語のなかには、複数の意味をもつものもあります。そのような熟語が出てきたときは、まずは意味を一つ覚えましょう。一つの意味が完全に定着したら、また別の意味も覚えるというように何度か繰り返して覚えていきます。これは、1度に複数の意味を覚えようとすると混乱のもととなるためです。丁寧に分けて覚えると良いでしょう。

熟語を覚えられたら、付属の赤いシートを使って意味を隠し、しっかりと記憶が定着しているかを確かめます。重要な部分が赤字で書かれているので、シートで隠すことで何度も確かめることが可能です。意味を覚えていたら、その熟語にはチェックをつけましょう。チェックがつかなかった熟語は覚えなおし、再び赤いシートを使って確認することが大切です。なんとなくわかるレベルではなく、英熟語を見てすぐに意味が思い浮かぶレベルを目指しましょう。

もし、志望校の入試で英作文が出題されないようであれば、このレベルで留めて構いません。日本語を見て英熟語がすらすらと書けるレベルまで学習しなくても、問題はないでしょう。

3-2.長文を読む

一通りの熟語を意味がすぐに出るレベルで覚えられたら、いよいよ長文の読解に挑戦しましょう。英文を読んで、日本語に訳していきます。このとき、読んでいてわからない熟語があれば、すぐに熟語ページに戻って意味を再確認しましょう。熟語以外の単語や文法などでわからないところがあれば、チェックをつけて後で確認できるようにしておきます。長文を最後まで読み終えたら、隣のページの和訳と照らしあわせて合っているか確かめましょう。

わからなかった単語や文法などは、和訳で確かめたうえで、辞書や文法書で調べたり学校の先生や塾の講師に聞いたりして疑問を解決するよう努めることが重要です。なんとなく全体の意味がつかめたからと、和訳だけ見て理解した気になってはいけません。前後の文脈から、こういう意味だろうと類推するのも、あまり意味があるとはいえないでしょう。単語や文法、構文をしっかり理解して、長文の意味がわかる状態になることが大切です。

なお、意味が理解できずチェックをつけた部分には、対訳部分と合わせて同じ番号を振っておくと、後で確認しやすくなります。例えば、長文のなかの<when it comes to>がわからなかったとしましょう。このとき、熟語の下にラインを引いて1と番号を振り、対訳の「~という話になると」にもラインを引いて1と記しておきます。すると、後で見たときにわからなかった箇所がぱっと目に入り、確かめやすくなります。

3-3.復習を繰り返す

熟語をしっかり覚えて長文も一通り読んだとしても、それで終わらせてはいけません。人の脳は、何かを覚えたとしても時間が経つほど忘れていく仕組みになっています。仮に、速読英熟語を使って新しく熟語を20個覚えたとしても、その後に何もしなければ数日経った時点で半分も覚えていないこともありえるでしょう。忘却を防ぐためには、何度も繰り返し復習して定着を図ることが大事です。速読英熟語には、良質な長文が載っているため、何度も繰り返し読むことで英語の総合的な力を鍛えることもできます。

長文を読みながら、覚えた英熟語の意味がしっかり定着しているかを確かめることも大切です。忘れていることに気づいたら、熟語ページに戻って意味を確かめましょう。和訳を見なくても長文がすらすらと読めるようになるまで、何度も繰り返して学習することが大切です。速読英熟語を1周したからといって、ほかの英熟語帳にうつることもおすすめできません。なぜなら、複数の英熟語帳に手を出すよりも、速読英熟語1冊を徹底的にやりこむほうが高い学習効果が期待できるからです。

速読英熟語には、別売りでCDが販売されているので、学習の際に活用することが望ましいでしょう。CDで長文を聞くことで、リスニング力を鍛えることができます。ただし、日本語の意味があいまいな状態で音声を聞きとる練習をしても、あまり意味はありません。先に長文を正確に訳せるレベルになってから、CDを活用することがおすすめです。CDで長文を聞きながら、ほんの少しタイミングをずらして同じ文章を追いかけるように発話するトレーニングをしましょう。これは、「シャドーイング」という練習方法で、言語特有のテンポやリズムが習得でき、聞き取る力を養えます。英語を日本語に直さず、聞いたままの語順で理解する練習にもなるため、リーディングのスキルを磨くことにもつながります。

4.「速読英熟語」を使うときの注意点

速読英熟語に物足りない点があるとすれば、掲載されている英文の構造に関する解説がないことです。そのため、1人だけで勉強している場合、よく理解できないままになったり誤った解釈をしたまま正す機会もなく進めてしまったりする恐れがあります。そこで、速読英熟語を勉強していて「よくわからない」と感じる箇所があったときは、高校の英語の先生や予備校、塾の講師に積極的に質問することが大切です。先生や講師によっては、「速読英熟語」に詳しく、出てくる構文について詳細に解説してくれる可能性もあります。わからないまま放置することは避けましょう。

受験に向けて効果的に英語を学ぼう!

多くの受験生が使っている「速読英熟語」は、英熟語の知識を習得するだけでなく、文法や構文、長文読解など英語力を総合的に磨くことができます。それでも、有効な使い方ができているか不安な人もいるでしょう。個別指導塾「下克上」では、一人ひとりに合わせて名門大学の受験に向けた効果的な勉強方法を指導してます。英語の成績を上げたいなら、まずは下克上のLINE@に登録し、説明会に参加してみてはいかがでしょうか。

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