ドラゴンイングリッシュで英作文の実力は本当にアップするのか?

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英作文は、配点が大きいのが一般的のため、英語で高得点を狙う受験生は対策をしておかなければなりません。そのための参考書として、「ドラゴンイングリッシュ」は非常に人気があります。使用を検討するなら難易度を確認して、特徴やメリットも把握しておきましょう。今回は、ドラゴンイングリッシュの概要やメリットなどを紹介し、それを用いて効果的に勉強する方法も解説します。

1.ドラゴンイングリッシュについて知っておきたいポイント

まずは、ドラゴンイングリッシュがどのような参考書なのか押さえておきましょう。ここでは、概要や難易度などを説明するので、それらをチェックすれば自分に合うかどうか目星をつけやすくなります。また、ドラゴンイングリッシュが適している受験生の目安についても紹介します。

1-1.本書の概要

まず、ドラゴンイングリッシュはシリーズとして発行されていることを知っておく必要があります。英作文を学べる教材としてシリーズの中でも人気があるのは、「基本英文100」です。それ以外にも「必修英単語1000」と「必修英文法100」という参考書があります。購入する際は、「これから何を練習したいのか」について考えて選ばなければなりません。優れた英文を書くには、英語の総合的な実力が必要です。後者の2冊から得られる知識ももちろん役に立ちますが、英作文に特化しているのは断然「基本英文100」です。

この記事では、ドラゴンイングリッシュという呼び方で「基本英文100」を取り上げます。タイトルの通り、100の英文を掲載しており、それらに大学受験の英作文で求められる要素が凝縮されているのが特徴です。

1-2.本書の難易度

ドラゴンイングリッシュを使用するなら、基本レベルの単語や文法を理解しておくのがおすすめです。基本レベルについては理解していることを前提とした難易度になっているので、すでに身についているとスムーズに進めやすくなります。とはいえ、英語が不得意な人やこれから本格的に英語を勉強する人も敬遠する必要はありません。極端に難解な英文が登場するわけではなく、単語や文法の基礎を強化しながらでも取り組んでいけます。そのため、あらゆるレベルの受験生に活用されているのが実情です。

また、志望大学のレベルという観点でも幅広く対応できるようになっています。偏差値の目安としては、60ぐらいからであり、中堅だけでなく難関レベルの大学に通用する実力を養うことも可能です。

1-3.本書をおすすめできる人

難関大学の対策をしたくても、英作文に関しては何を勉強すれば良いのかわからないケースもあるのではないでしょうか。その場合は、入門書としてドラゴンイングリッシュはうってつけです。あまり英文を書いた経験がない人でも、簡単な記述の仕方から学んでいけます。英文に使われている単語や文法、構文などは、基本的なものが多いので、余計な部分で迷うことなく、英作文の本質を理解できるでしょう。難関大学の入試では、丸暗記だけでは通用しない問題が頻出するので、本質を理解しておくことは対策として非常に重要です。

ドラゴンイングリッシュを進めることは、他の参考書で覚えた単語や文法などの知識を確認する作業にもなります。そのため、英作文を中心として総合的に得点を上げたい人にも有効です。ただし、英作文が出題される大学は限られているので注意しましょう。国立大学でも出ないところがありますし、学部によって異なる場合もあるため、事前に確認しておく必要があります。英作文が出題されるなら、ドラゴンイングリッシュは非常に頼もしい味方になるでしょう。

2.ドラゴンイングリッシュの特徴とメリット

ドラゴンイングリッシュには、魅力的な点がたくさんあります。購入や使い方を検討するときは、それらを知っていると参考になるでしょう。ここでは、魅力がわかるように具体的な特徴やメリットを紹介していきます。

2-1.100文で基本パターンを網羅できる

英作文の基本パターンを効率よく網羅的に学べることは、大きなメリットといえるでしょう。それを可能にしているのは、短い和文から短い英文を作って、そのプロセスを解説するというシンプルなサイクルです。例文のバランスは、十分に考慮されており、内容の薄いものや濃すぎるものはありません。1つの例文ごとに、適度な量の基本構文や文法などが盛り込まれています。そのため、読み進めるごとに無理のない範囲内でテクニックを着実に身につけていけるのです。一通り学習すると、ほとんどの受験問題に対応できるレベルに達することが期待できます。

また、英作文で必要なさまざまな要素が、わずか100の文に収まっていることもポイントです。「これぐらいの数なら自分でも終えられそうだ」と感じる人も多いでしょう。目標と進捗がわかりやすいので、取り組みやすいというメリットがあります。

2-2.解説がわかりやすい

解説が充実していることも大きなメリットの一つです。ドラゴンイングリッシュは、見開き2ページにつき例文が1つという構成になっています。左のページの上部に和文が記され、右のページの上部に英文が書かれているので即座に答え合わせが可能です。さらに、両ページの下部にはポイントが丁寧に述べられおり、基本構文や文法なども詳しく解説されています。解説を読みながら和文と英文を見比べると、改善が必要な点を把握するのも簡単です。

英文の表現はシンプルであり、解説にも難しい表現は使われていないので、多くの人はテンポよく理解していけるでしょう。これには、著名な予備校講師が著者であることも関係しています。受験生がつまずきやすい部分を踏まえて、進めやすいように解説や構成に工夫がされているのです。

2-3.音声CDが付属している

ドラゴンイングリッシュには、「音声CDがついている」という点もメリットになります。うまく活用すれば、英文の理解や暗記を著しく促すことも可能です。英語教材の音声CDには、英文しか収録されていないものも多いですが、こちらは和文も収録されているので、わざわざページを開かなくても意味がわかります。もちろん、該当するページと照らし合わせて聴くことも効果的です。また、聴いた後に口に出すとさらに定着しやすくなるでしょう。

大学入学共通テストは、今までよりもリスニングを重視する方向にシフトしていきます。ドラゴンイングリッシュの音声CDは、その対策用の教材としても活用できるのです。つまり、英作文とリスニングの対策を同時に行えるので非常に効率的といえます。

3.ドラゴンイングリッシュを使った効果的な学習方法

ドラゴンイングリッシュは、優れた参考書ですが、やみくもに使い始めるのはよくありません。勉強の効果を高めるポイントを、事前に把握しておくことが大切です。ここでは、効果的な学習方法のポイントを4つ紹介します。

3-1.重要構文や表現パターンを覚える

英語に対して暗記科目という認識あっても、英作文の問題だけは試行錯誤して解かなければならないと思っている人も少なくありません。しかし、実際には英作文も暗記がポイントであり、知っている構文や表現をアレンジするだけで答えられるものが多い傾向です。ドラゴンイングリッシュでは、重要な構文や表現のパターンがたくさん解説されています。それらをしっかりと覚えておけば、正答率を大きく上げることができるでしょう。

すべてを暗記するのが難しいなら、コアとなるパターンを見極めることが重要です。優先的に習得しておけば、いろいろなタイプの問題に応用できるので、安定して高得点を狙いやすくなります。また、100の文には重要な単語や文法なども散りばめられているため、最後まで学習することで出題されやすいものは一通り身につけられるでしょう。

3-2.音声CDを活用する

付属の音声CDを販促用の単なる付録のように考えてはいけません。ドラゴンイングリッシュの書籍と同じぐらい重要なものだと認識して、何度でもリピートして聴くようにしましょう。ポータブルのプレイヤーなどを携帯して、机に向かっているとき以外でも再生できるようにしておくのがおすすめです。通学中や寝る前など、日常生活の中で聴ける時間を探して、少しずつでも進めていく積極性が求められます。そうして活用していけば、英文に使われている構文や基本表現などが記憶に留まりやすいです。

また、場所によっては不可能ですが、できるだけ聴いた後にシャドーイングするようにしましょう。単純に口に出すだけでなく、音声CDのまねをして発音することがポイントです。英文を視覚や聴覚の情報としてインプットするだけでなく、「話す」というアウトプットを加えることで飛躍的に覚えやすくなります。「読む」「聴く」「話す」の3つを上手に組み合わせて学習を進めましょう。

3-3.ノートを用いる

ドラゴンイングリッシの見開きには、和文と英文が載っています。そのため、両方を同時に見ることも可能ですが、基本となる学習のスタイルは和文を英訳することです。効率的に進めようとするあまり、頭の中だけで英訳を済ませようとする人もいます。しかし、英作文の実力を伸ばしたいなら実際にノートに書くようにしましょう。スペルがわからないなど、暗記や理解が不十分だった点を浮き彫りにできます。また、書くことで記録が残るので、定着度の確認や苦手な表現の分析なども簡単です。定期的に振りかえることで表現の精度を高めていけます。

「話す」に加えて「書く」というアウトプットが加わることもポイントです。「読む」「聴く」というインプットと合わせて、学習の効率アップを4通りの方法で図れるようになります。

3-4.反復練習する

1度読んだだけで、ドラゴンイングリッシュの内容をすべて覚えるのは困難です。他の参考書にも当てはまることですが、内容が身につくまで復習することが重要になります。その前に、他の参考書に手を出すと、記憶に抜けが多い状態になるため、実戦での対応力はなかなか上がりません。ドラゴンイングリッシュには、英作文に不可欠な要素がつまっているので、「この1冊だけは絶対に覚える」という信念を持って取り組みましょう。丸暗記するだけでなく、解説もしっかり読みながら、英訳の練習を徹底的に繰り返す必要があります。

理想的なのは、和文を見ただけで英文が自然と口から出る状態になることです。5~10周ぐらいは必要なので時間がかかりますが、自然に口から出る状態になれば受験問題にも適切に対応できる可能性が高くなります。

ドラゴンイングリッシュは英作文の優秀な参考書

ドラゴンイングリッシュは、大学受験レベルの英作文問題に対応する実力を養う教材であり、100の文を習得していくことが学習のスタイルです。志望大学が英作文を出題するところなら、これによりライバルより一歩リードできる可能性があります。ただし、慶応大学は英作文の比重が高いため、受験するなら他の方法でも対策しておいたほうが良いでしょう。「下克上」なら短期間で慶応大学に合格できるメソッドを持っているので安心です。

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