マーチの偏差値はどれくらい?学部ごとの差や早慶との違いも紹介

未設定

大学選びの際に、「マーチ」という言葉を聞いたことがある人もいるでしょう。マーチとは、有名私大を合わせた造語です。しかし、具体的にどの大学を指すのか、詳しく知らない人も多いのではないでしょうか。大学受験を目指すなら、マーチの内容を押さえておいて損はありません。そこで、今回はマーチの基礎知識をはじめとして、大学ごとや学部ごとの偏差値や早慶との違いなどについて紹介します。

1.マーチとは?

マーチとは、正式には「MARCH」と書き、関東地方の有名私立大学を5つまとめた造語です。具体的には、以下の大学名の頭文字を取っています。

・M:明治大学
・A:青山学院大学
・R:立教大学
・C:中央大学
・H:法政大学

それぞれの大学の頭文字を取って、通称「マーチ(MARCH)」と呼ばれます。いずれの大学の長い歴史と伝統を誇る、関東のみならず日本全国で名前を知られている私立大学です。私立大学の入試難易度としても、マーチは早稲田大学や慶應義塾大学に次ぐ難関大学として知られています。また、マーチに並ぶほどの人気と術力を誇る大学として、学習院大学も関東にキャンパスを構える有名私立大学の一つです。そのため、マーチに学習院大学の「G」を加えて、「ジーマーチ(GMARCH)」と呼ぶこともあります。

2.マーチの各大学の特徴と偏差値

マーチは、ひとまとめに表現されることが多い大学群ですが、それぞれに異なる特徴を持っています。また、偏差値も各大学で多少なりとも変わってくるので、マーチを目指すならそれぞれの特徴と偏差値をしっかり知っておきたいところです。以下、マーチに属する各大学の特徴と偏差値について見ていきます。

2-1.明治大学

明治大学は、マーチの中でも屈指の人気を誇る大学です。1881年に設立された明治法律学校を起源とし、1920年に現在の明治大学が設立されました。明治大学のキャンパスは、千代田区の駿河台を中心に、関東に4つのキャンパスを構えています。いずれのキャンパスもアクセスしやすい抜群の立地となっており、その通いやすさも学生から人気を集める要因の一つです。

また、明治大学は東京六大学に数えられる大学の一つでもあります。東京六大学とは、東京大学、早稲田大学、慶應義塾大学、立教大学、法政大学、そして明治大学という古くから東京にある伝統的な6大学をまとめた総称です。東京六大学は、大学野球のリーグ戦などでも同じリーグで戦っていることから、野球好きやスポーツ好きの人は東京六大学のほうで明治大学を覚えている人もいるかもしれません。野球のリーグ戦でも知られる通り、明治大学はスポーツでも有名な大学です。

河合塾のデータによると、明治大学の各学部偏差値は60.0~67.5程度です。なかでも、政治経済学部は群を抜いて偏差値が高く、人気・実力ともに明治大学を代表する看板学部となっています。

2-2.青山学院大学

青山学院大学は、明治初期に設立されたキリスト教系の大学です。特に、おしゃれなイメージを持たれることが多く、実際メインキャンパスは渋谷区の青山キャンパスです。若者に人気の街にキャンパスを構えていることから、青山学院大学はおしゃれで洗練されたイメージを持たれやすい大学といえます。ちなみに、キャンパスは渋谷の他、神奈川の相模原にもあります。

スポーツも盛んな青山学院大学は、箱根駅伝でその存在を知った人も多いのではないでしょうか。大学のミスコンなど、各イベントの注目度も高く、青山学院大学はまさに都内を代表する私立大学の一つだといえるでしょう。河合塾のデータによれば、偏差値のボリュームゾーンは60.0~70.0といったところです。特に、文学部はレベルが高く入学するにはかなりの高い成績を上げなければなりません。

2-3.立教大学

立教大学は、明治大学や法政大学と同様、東京六大学にも名を連ねる関東の伝統校です。青山学院大学と同じく、立教大学もキリスト教系の大学です。1922年に設立され、キリスト教系でもあることから、英語名では「St.Paul’s University」とも呼ばれています。キャンパスは、豊島区の池袋と埼玉県の新座市に2つキャンパスを構えています。

とりわけ、立教大学で特筆すべきなのは、「全学共通カリキュラム」という教育課程がある点です。このカリキュラムでは、学部や学年の違いを超えて授業を取れるようになっています。専門分野に縛られることなく、幅広い知識を学習でき全学共通カリキュラムは、立教大学を代表する教育システムとして知られています。

河合塾のデータでは、立教大学の偏差値はおよそ60.0~65.0です。マーチの中では、中堅に位置する偏差値ですが、学部の新設も盛んで中には偏差値をぐんぐん伸ばしているような学部もあります。

2-4.中央大学

中央大学は、もともと法律学校として設立された歴史を持つ大学です。そのため、特に法学部は中央大学を代表する看板学部として知られ、司法試験の合格者は東京大学や慶應義塾大学にも引けを取らないほどのレベルとなっています。キャンパスは、都心の後楽園に一つ構えていますが、メインとしているのは郊外の八王子キャンパスや多摩キャンパスです。

中央大学も、箱根駅伝で有名な大学です。かつては前人未到の6連覇を達成するほど、駅伝の強い大学として知られていました。一方、学問のほうでもやはり法学部は随一の実績と知名度を誇り、偏差値も他の学部に比べて頭一つ抜けています。河合塾のデータによれば、中央大学の偏差値は57.5~65.0程度です。法学部は、レベルも人気も高く難関ですが、それ以外の学部は比較的入りやすいレベルだといえます。

2-5.法政大学

法政大学は、東京六大学にもカウントされる全国でも名の知られた有名私立大学です。メインキャンパスは、千代田区の市ヶ谷にあるキャンパスで、他にも多摩や小金井といった立地にもキャンパスを構えています。法政大学の特徴は、何といってもその学部の多さでしょう。法政大学には実に15もの学部が設置されており、この数字はマーチの中でも随一の数です。その分、いろいろなことを学ぶ学生がたくさん通っています。

河合塾のデータでは、法政大学の偏差値は57.5~62.5程度です。マーチの中でも、比較的入りやすい学部が多い大学だといえるでしょう。珍しい学部も多く、キャリアデザイン学部やグローバル教養学部、生命科学部といった学部は他のマーチにはない稀有な学部です。

3.学部ごとの偏差値

大学ごとの特徴や偏差値が理解できたら、次に学部ごとの偏差値も詳しく見ておきましょう。同じ大学でも、学部によってはレベルの高いところとそうでないところがあります。学部ごとの偏差値がわかれば、自分がどの大学、どの学部に適しているのか、より明確に理解できるようにもなります。以下、学部ごとの偏差値を具体的に見ていくことにしましょう。

3-1.法学部

法学部は、その名の通り法律を専門に学ぶための学部です。法曹界に行くつもりなら、大学の法学部で勉強することは欠かせません。法学部の卒業生は、その後法科大学院に進んで、司法試験を目指す学生も多い傾向です。そのため、弁護士や検事、裁判官を目指す人が入学する学部といえるでしょう。各大学の法学部の偏差値は以下の通りです。

・明治大学:62.5
・青山学院大学:65.0
・立教大学:60.0~62.5
・中央大学:60.0~65.0
・法政大学:60.0~62.5

受験する学科によっても違いがあるため、一概にはいえません。しかし、マーチの中では特に中央大学と青山学院大学の偏差値が高い状況となっています。ただ、全体としては60.0~65.0の水準で、大学ごとの差は小さい学部だといえるでしょう。

3-2.文学部

文学部は、主に言語や文学をメインに研究する学部。そのほか、歴史も文学部ですし哲学や社会学、心理学なども文学部で研究する範疇です。このように、文学部は研究のジャンルが多く、学校によっては専攻がかなり細かく分かれていることもあります。その分、偏差値も学科や専攻によって開きがあることが多い傾向です。各大学の文学部の偏差値は以下の通りになっています。

・明治大学:60.0~67.5
・青山学院大学:60.0~70.0
・立教大学:57.5~62.5
・中央大学:57.5~62.5
・法政大学:57.5~62.5

専攻が細かく分かれ、高い学科と低い学科があるため、一概にはいえないものの、青山学院大学の文学部は特に偏差値が高い傾向です。

3-3.経営学部

経営学部は、主にビジネス論を研究する実践的な学部です。お金や経営について詳しくなりたい人はもちろん、就職してからも学んだ知識を生かせることがある学部といえます。ただし、経営学部は大学によっては設置されていないこともあるので注意が必要です。各大学の経営学部の偏差値を見ておきましょう。

・明治大学:60.0~62.5
・青山学院大学:60.0~65.0
・立教大学:62.5~65.0
・法政大学:60.0~62.5

中央大学には経営学部がありません。しかし、2019年には国際経営学部という学部も新設されています。参考までに中央大学の商学部の偏差値は、57.5~62.5です。他の学部に比べると全体的にはレベルが低いといえるでしょう。

3-4.経済学部

経済学部とは、経営学部や商学部とはまた違った、社会全体の経済について研究する学部です。経営学部や商学部が実践的な視点で学ぶのに対して、経済学部はより広い視野で理論的に学習していく点に両者の違いがあります。ちなみに、マーチの中で明治大学は経済学部ではなく「政治経済学部」です。経済学部の偏差値は、他の学部に比べてやや低めです。

・明治大学(※政治経済学部):62.5~67.5
・青山学院大学:57.5~65.0
・立教大学:60.0~62.5
・中央大学:57.5~62.5
・法政大学:55.0~60.0

ただ、明治大学はマーチの経済学部の中でも頭一つ抜けた存在だといえるでしょう。

3-5.理工学部

理工学部は、理系の学生が通う学部です。理学と工学の両方を研究する学部で大学によっては文系とは違うキャンパスに通うことが多いででしょう。マーチの理工学部は、文系の学部に比べるとやや低めの偏差値となっています。

・明治大学:55.0~62.5
・青山学院大学:55.0~65.0
・立教大学(理学部):55.0~60.0
・中央大学:55.0~57.5
・法政大学:52.5~57.5

もちろん、学科によって異なるため一概に低いということはできません。ただ、総じて文系学部より偏差値が低いことは確かでマーチに入学したいなら狙い目の学部だといえます。

4.早慶との違いは?

マーチとよく比較される大学として、早慶という2つの大学を上げることができます。早慶とは、早稲田大学と慶應義塾大学のことです。ここに上智大学を入れて早慶上智、さらには、東京理科大学を加えて早慶上理と呼ぶこともあります。早慶は、私立大学の中で最も高いレベルと格式を誇る大学です。難易度は高いといわれるマーチをさらに凌いでおり、早慶はまさに国内最高峰の私立大学といわれる大学といえるでしょう。

早慶もマーチと同じように、都内やその近郊にキャンパスを多数構えています。ただ、その知名度は関東だけではなく、全国的にも広がっている大学です。また、早慶はブランド力が高く、OBやOGのつながりも強いため、就活においても有利だといわれています。早慶を志望校にする場合、入試でも高い応用力が要求されるため、マーチより専門的に対策していく必要があるでしょう。

マーチ以上を目指すなら個別指導塾を活用しよう

マーチは、それぞれの大学間に違いがあるだけではなく、学部によっても偏差値に小さくない開きがあります。ただ、どの大学、どの学部でもマーチやそれ以上を目指す場合は、早めに受験対策をしていくことが大切です。特に、マーチを超える慶應義塾大学などの難関大学は、独力で合格を勝ち取ることには無理があります。難関大学を目指すなら、個別指導塾・下克上のLINE@に登録して、まずは合格への第一歩を踏み出しましょう。

関連記事

PickUp記事