有機化学の効率的な勉強法とは?コツをおさえて高得点を狙おう

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有機化学が苦手で、勉強することを億劫に感じる人も少なくありません。しかし、一見、難しそうにも思える有機化学でも、3ステップで段階的に取り組むと分かりやすいものです。ここでは、有機化学の効率的な勉強法について解説します。そもそも有機化学とはどういった学問であるかを踏まえ、基礎知識から構造式についても確認していきましょう。有機化学の効率的な勉強法について解説します。

1.有機化学科目について

有機化学科目について、内容や特徴について解説します。

1-1.有機化学科目とは

有機化学とは、化学の3分野である「理論・無機・有機」のうちの1つです。有機化学は、「構造式」を使い、物質の構造を理論的に学ぶ学問であるといえるでしょう。構造式は、炭素を含むさまざまな元素から組み立てられており、その物質の性質や化学反応を予想する手がかりになります。有機化学の学習内容は大きく分けて5つの範囲に分かれます。まず1つめは、「有機化合物の特徴と分類」です。有機化合物とはどういったものであるかを学び、勉強の基礎を固める段階なので、しっかり学びましょう。物質の「命名法」や「官能基」の種類といった基本的な部分を把握しておかないと、以降の学習が難しくなります。

基礎を終えたら、「脂肪族炭化水素」、「酸素を含む脂肪族化合物」、「芳香族化合物」、「生活と有機化合物」について勉強していきましょう。脂肪族炭化水素では、炭素分子が単結合、二重結合、三重結合でつながった構造について学びます。結合のメカニズムを理解すると、その後の勉強がスムーズになるでしょう。次に、酸素を含む脂肪族化合物では、酸素原子が加わり、アルコールやアルデヒド、カルボン酸などが登場します。芳香族科化合物では、いよいよ、ベンゼン環をもとに構成される化合物について学びます。入試では、特に、芳香族化合物がよく出題される傾向にあるので、真剣に取り組みましょう。最後に学ぶのが、生活と有機化合物です。繊維や糖類のような身近な物質は、分子量が大きい高分子という有機化合物で構成されています。

1-2.有機化学科目の特徴

有機化学は、知識力と思考力の両方が問われる学問といえるでしょう。命名法に始まり、官能基の名前や性質など、暗記する量は膨大です。しかし、暗記に時間を取られすぎることがないように計画的に勉強することが大切です。構造決定問題などには思考力が求められます。暗記と演習を繰り返し行い、理解を深めていきましょう。

2.有機化学の勉強法:基礎知識を覚える

有機化学の勉強法について、基礎知識の学習について解説します。命名法や官能基、脂肪族化合物や芳香族化合物の学習で、重要となる部分を確認していきましょう。

2-1.命名法

命名法とは、有機化合物のIUPACという組織が統一している法則です。有機化合物の構造式のなかには、元素の数が多いもの、複雑に見えるものも少なくありません。そのため、すべての人が構造式を理解できるように、名前の付け方が決められているのです。見慣れない単語が多いですが、いったん覚えてしまえば、教科書に書かれていることを理解しやすくなるでしょう。基本を押さえれば、難しい構造の化合物の名前も覚えられます。

命名法を理解するには、まず、炭素の数に注目し、次に結合の種類と官能基に注目しましょう。命名法では、炭素の数を元に呼び方が決められており、そこに語尾のルールを組み合わせると、簡単に覚えられます。たとえば、炭素と水素からなる物質で、炭素が1つのものはメタン、炭素が2つのものはエタン、3つのものはプロパンです。続いて、結合の種類と官能基を見ましょう。炭素が2つ並んだ物質で、単結合のものがエタン、二重結合のものがエテン、三重結合の物がエチンです。官能基が付く場合も、基本的に語尾を変えるだけです。なお、なかには、ホルムアルデヒド、酢酸などといった特別な呼び名のものもあるので、そういったものは個別に覚えるようにしてください。

2-2.官能基

有機化合物の性質は、組み合わせる官能基により異なります。官能基の性質を理解しないと、なぜこのような化学反応が起きるのか理解できないでしょう。それぞれの官能基ごとに、酸や塩基との反応しやすさなどの性質が異なるので、有機化学を理解するには官能基の勉強が欠かせません。また、すべての化合物や化学反応を覚えることはできませんが、官能基の性質を知っていれば、テストに出るさまざまな問題に対応できます。官能基にはいくつも種類がありますが、まずは代表的なものを押さえ、名称・構造式・反応を覚えておきましょう。

2-3.脂肪族化合物

脂肪族化合物は、これから登場する化合物の基礎となるので、しっかり学習しないといけません。脂肪族化合物とは炭素骨格からなる化合物のことを指し、二重・三重結合について学ぶことができる重要な分野です。構造は鎖状または、環状をしています。また、環状といっても共鳴構造をもたないことが、のちに登場する芳香族化合物との違いとして挙げられるでしょう。最初は炭素と水素だけの物質から学ぶので難易度が低めですが、酸素原子が加わると、覚えることがぐんと増えます。酸素の数や結合方法、酸素が構造式のどこに位置するかにより、化合物の呼び名も性質も変わるためです。なかでも、特に代表的なものとして、アルコール・アルデヒド・カルボン酸が挙げられるでしょう。これら3つの定義と性質は、確実に押さえる必要があります。

2-4.芳香族化合物

芳香族化合物は、ベンゼン環を持つ化合物が対象となります。ベンゼン環にはさまざまな官能基が結合しますが、すべての化合物を覚えるのは不可能です。代表的なものを優先して知識を身につけ、ほかの部分は思考力でカバーしましょう。芳香族化合物の主なものとしては、ベンゼン環にアルコール基が結合したフェノール、カルボキシル基がついた安息香酸、ニトロ基がついたニトロベンゼンなどが挙げられます。芳香族化合物は複雑な反応や性質があり、大学入試でもよく出題される分野です。化合物の名前や構造だけでなく、頻出の反応式も抑えておくとよいでしょう。反応式のなかには、官能基の知識があれば理解できるものも多いです。知識力と思考力を組み合わせることが、芳香族化合物を攻略するポイントです。

3.有機化学の勉強法:構造決定の演習をこなす

有機化学の勉強のなかでも苦手な人が多い、構造決定問題の解き方を解説します。構造決定は思考力を問われ、演習が不可欠です。蓄えた知識をもとに、どんどん問題を解いていきましょう。

3-1.構造決定問題とは

入試で頻繁に出題される構造決定問題とは、与えられた条件を手掛かりに、化合物の構造を導き出す問題です。分子量や、分子式、どういった反応の結果得られたものであるかなど、さまざまなヒントが出されています。情報を正確に拾い上げる読解力と、思考力が問われるのが構造決定問題といえるでしょう。もちろん、思考するための知識量も問われます。なお、構造決定問題は、演習するほど解きやすくなります。多くの問題を解くうちに、解答スピードが速まり、ひらめきも生まれやすくなるでしょう。パズルを解くように多くの問題を解き、正答率を高めてください。

3-2.構造決定問題を解く手順

構造決定問題を解くには手順があります。分子式、不飽和度、構造式候補の絞り込み、実験結果とマッチする構造式の選定の流れで解いていきましょう。分子式とは、構造式を知りたい物質が、どういった元素の割合で構成されているかを示すものです。最初から分子式が提示されている場合もありますが、分子量などを手掛かりに求めなければいけない場合もあります。分子式がわかったら、次に不飽和度を求めましょう。不飽和度とは、どれだけ水素が不足しているかを示す指標です。二重結合の不飽和度は1、三重結合では2、ベンゼン環では4です。分子中の水素の数が減るにともない、不飽和度が高まることがわかるでしょう。受験生のなかには不飽和度の算出方法をないがしろにしている人もいますが、構造決定問題には不飽和度の算出が欠かせません。不飽和度の公式とその意味を、しっかり勉強しておきましょう。

二重結合や環構造の数が4以上のケースでは、芳香環を含む可能性も考慮します。構造式を絞りこむ際は、できるだけ考えられる構造を書き出しておきましょう。エステル結合をもつ、カルボキシル基をもつなど、この時点では構造式の候補が多くても構いません。最後に、問題文に書かれた実験結果などのヒントをもとに、取捨選択で正解の構造式を選びます。このように、構造決定問題を解くには、基本的な計算から始まり、しだいに官能基や化学反応に関する思考力が必要になるといえます。

4.有機化学の勉強で注意すべきポイント

有機化学の勉強で注意すべきポイントについて解説します。

4-1.夏休みまでに暗記を終える

有機化学では、覚える項目が多いです。しかし、実際に問題を解く練習も重要です。効率的に暗記を終え、演習に取り掛かる必要があります。加えて、受験に向けて勉強するのは有機化学だけではありません。他の科目との兼ね合いを考えても、夏休みまでに暗記を終了させるのがよいでしょう。暗記を効率よく終わらせる秘訣は、覚える内容を絞ることです。教科書や参考書に出てくる内容をすべて覚えるのは不可能です。また、暗記には反復学習が必要になるため、時間がかかります。理論的に考えればわかる内容は、暗記しなくても構いません。内容を絞り、素早く暗記を終わらせましょう。

4-2.ノート作りに時間をかけない

ノート作りに時間をかけすぎないことも重要です。暗記することを目的に、ノート作りに取り組む人もいるでしょう。なかには、教科書や参考書のようにきれいなノートを作る人もいます。しかし、ノート作りに時間をかけていると、暗記できる時間が削られてしまいます。まとめが必要ならば、参考書を購入する方が効率的でしょう。自分が見てわかるノートであれば、十分実用的です。色も多用せず、2色程度でまとめたほうがシンプルで読みやすいです。ノートの見た目にこだわりすぎず、暗記と演習に力を注ぎましょう。

有機化学の勉強法は暗記が重要

有機化学は暗記する量が多いので、早めに勉強を始めることが重要です。思考力が問われる部分もあるとはいえ、基礎知識がないと構造決定問題などを解くことはできません。時間のかかる暗記を効率よくこなし、演習にも取り組みましょう。効率的な勉強法が分からない人は、学習塾に通うのもひとつの方法です。個別指導塾「下克上」の説明会や、@LINEへの登録を検討してみてはいかがでしょうか。

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