塾の辞め方ってどうすればいい?スムーズに辞められる退塾理由と伝え方

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通っている塾を辞めたいものの、先生に申し訳なく思ったり、何と言い出せば良いのかわからなかったりして、悩んでしまう人も多いのではないでしょうか。そんな人のために、今回は塾をスムーズに辞められる理由や退塾前に確認すべきポイント、退塾後にやるべきことなどを紹介していきます。これを読めば不安が軽減し、前向きな気持ちで退塾の手続きを進められるでしょう。

1.退塾したい!よくある理由

退塾するにあたって、まずは自分が退塾したい理由を明確にしておくことが大切です。次に通う塾を探すとき、退塾理由がわかっていないと同じ失敗を繰り返してしまうかもしれません。退塾したい理由としてよくあるものを紹介するので、自分に当てはまるかどうか考えてみましょう。

1-1.成績が伸びない

そもそも、塾は知識を身につけ、成績を伸ばすために通うところです。大学受験を控えている場合は、志望校対策ができるかどうかも重要なポイントになるでしょう。学校や自主勉強では不十分な部分を学び直したい、入試を考えた勉強をしたい場合などに塾へ通う人がほとんどです。それにもかかわらず、なかなか成績が伸びなければ、時間と費用をかけて塾へ通う意味がありません。塾の授業レベルが求めるものに合っていなかったり、勉強が苦手なのに集団で授業を受けるスタイルだったりすると、思うように成績が伸びないことも多いです。

このような場合、ずっと通い続けてもあまり意味がないので、退塾を検討したほうが良いでしょう。授業のスタイルやレベルは塾ごとに大きく異なるため、自分に合う塾を見つけられれば成績を飛躍的に伸ばせる可能性もあります。

1-2.塾の授業・人間関係・雰囲気が合わない

ひと口に塾といっても、その授業内容は実にさまざまです。学校のように多くの生徒に一人の講師が教えるところもあれば、一人の生徒に一人の講師がつくところ、インターネット配信で授業を行うところなどもあります。それぞれメリット・デメリットがあり、どの授業スタイルが合うかどうかは生徒ごとに異なります。あまり授業についていけない、わからない部分があっても質問しにくいなど、自分が求める授業スタイルではない場合、退塾を考える人も珍しくありません。

また、塾の環境も重要なポイントです。自習室でおしゃべりをする生徒が多かったり、授業中にふざける人がいて授業が中断したりするなど、集中して勉強できない塾は避けたほうが良いでしょう。このほか、講師やスタッフ、生徒に苦手な人がいたり、塾全体の雰囲気が合わなかったりする場合も、退塾を考える大きな理由になります。

1-3.受験そのものを辞めるなど勉強を頑張る必要性がなくなった

中学・高校・大学受験などを控えている生徒の場合、受験対策のために塾へ通うケースが多いです。このため、引越しや家庭の事情など、何らかの理由で受験そのものを中止するのであれば、塾へ通う必要がなくなります。塾側から「受験しなくても勉強は続けたほうが良いよ」と引き留められることもありますが、塾で勉強したからといって成績が伸びるという保証はありません。受験がなければ学校の勉強で十分というケースもあるので、塾の言う通りにするのではなく、自分の環境や希望に合わせて退塾しても構わないのです。

2.退塾の申し入れ方は「親から電話で」

実際に塾を辞めるときは、生徒本人の申し出では受けつけてくれない塾がほとんどです。塾に入るときの手続きも、費用の支払いも親が行っていることが多いため、退塾するときも基本的には親から連絡してもらわなければなりません。二度手間を避けるためにも、最初から親に連絡してもらいましょう。なお、親が退塾の申し出をするとき、直接塾の校舎に言って話し合う必要はありません。電話で申し出れば手続きを進められるケースがほとんどなので、まずは電話してみてください。

3.塾からの「引き留め」について

塾に辞めると伝えると、「引き留められるのではないか」と心配する人も多いでしょう。次は、実際に引き留められることはあるのか、引き留められないようにする方法はあるのかなど、気になる点を解説します。

3-1.引き留めにあう可能性は高い

塾を辞めるとき、塾側から引き留められる可能性はかなり高いです。塾が順調な経営を続けるためには、生徒が支払う授業料などから利益を得ることが欠かせません。生徒が少なくなれば利益も減少してしまうため、辞めると伝えればほぼ必ず引き留められるでしょう。もちろん、生徒の成績を心配し、経営など関係なく引き留められることもあります。生徒がたくさんいる大手塾などでも引き留められる可能性は十分にあるので、退塾を申し出るときは強固な意志を持っておくことが大切です。スムーズに辞めるためにも、事前に塾を辞めたい理由をしっかり考えて伝えるようにしましょう。

3-2.よくある引き留め

塾側がよく使う引き留めの言葉としては、「今までは基礎固めでこれから成績が伸びる」「ようやく成績が伸びてきたところでもったいない」などが挙げられます。将来への期待感を膨らませて退塾を思いとどまらせようとする引き留め方法ですが、これまで成績が停滞していたのに、突然状況が改善するとは考えにくいです。しばらく通ってみて成績が伸びないのであれば、その塾が合っていない可能性が高いので、退塾を検討したほうが良いでしょう。

また、「授業のやり方を変えるので、もう少し頑張ってみよう」という引き留めも多いです。「工夫してもらえるなら」と退塾を思いとどまりそうになりますが、塾の授業スタイルや講師はそう簡単には変えられません。やり方を変えたとしても、それで成績が伸びる保証もないのです。塾側と話し合いながら試行錯誤してみる道もありますが、数カ月経っても成績が上がらなければ、すっぱりと辞めて別の塾を探すことをおすすめします。

3-3.引き留めにあいにくい退塾理由

塾に辞めたいと伝えると、理由を聞かれるケースが多いです。このとき、詳しく聞くのを遠慮してしまうような理由だった場合、あまり引き留められないこともあります。たとえば、「家庭の事情で」とだけ言われると、複雑な状況を察して引き留めを遠慮する塾も少なくありません。可能なら、「月謝の支払いが難しい」「親の給料が下がった」など、経済的な事情を伝えるのもおすすめです。このようなデリケートな理由の場合、塾側も仕方ないと受け入れやすいため、強く引き留められる可能性は低いでしょう。

4.退塾の前に確認したい!退塾タイミングと授業料

実際に塾を辞める場合、辞めるタイミングと授業料の扱いについて事前に確認しておきましょう。まず、塾のパンフレットや公式サイト、入塾したときの契約書類などを見て、退塾する際の返金に関する情報をチェックします。たとえば、「当月15日までに退塾を申し出た場合は授業料を返金する」「いかなる場合も返金はしない」など、その塾ごとに授業料に関する扱いが定められているはずです。その情報をもとに、どのタイミングで辞めるのがベストなのかを考え、準備しておきましょう。

授業料に関する扱いはさまざまですが、月謝制の個別指導塾は、月の途中に退塾しても支払い済みの月謝を返金しないところが多いです。このような場合は、月末ギリギリまで指導を受けたうえで退塾を申し出ることをおすすめします。なお、塾へ辞めると伝える前に、ほかの生徒や講師などへ退塾をほのめかすようなことは言わないほうが良いでしょう。事前に塾側に辞めようとしていることが伝わると、しつこく引き留められて面倒な目に遭う可能性もあるので注意が必要です。

5.菓子折りなどのお礼は必要ない

塾を辞める場合、講師や事務スタッフあてに、菓子折りなどお礼の品を持って行ったほうが良いのか悩む人も多いでしょう。小規模な個人塾など、生徒との距離が近く非常にお世話になった場合は持って行っても構いませんが、基本的にはお礼の品などは不要です。塾にとっては退塾者が出るのは珍しくなく、退塾のたびにお礼の品を期待しているわけでもありません。そもそも、成績が伸びていない、受験が完了していないなど、目的を達成したわけでもないのにお礼の品をもらうのにも違和感があります。塾を辞める理由などにかかわらず、お礼の品を準備する必要はありません。

6.塾を辞めた後はどうするか

通っている塾を辞めたとしても、学校や受験を辞めない限り勉強は続けなければなりません。どの程度の成績を求めるかにもよりますが、多くの場合、新しい塾や勉強方法を探すことになります。塾を辞めた後にどうするかについて、2つのパターンを例に挙げて考えてみましょう。

6-1.他の塾に入る場合

「成績が伸びない」「塾の雰囲気や授業スタイルが合わない」などの理由で塾を辞めたのなら、その後は新しい塾を探す人が多いでしょう。この場合、前の塾のどのような点が自分に合っていなかったのか、深く考えることが大切です。集団で授業を受けるスタイルでは質問がしにくく、苦手を克服できなかったのなら個別指導塾を選ぶと良いでしょう。部活などが忙しく、塾へ通う時間帯が合わなかったなら、自由な時間に受講できるインターネット配信型のところを探すという方法もあります。自分が求めるポイントを明確にし、それをカバーできる塾を選ぶようにしましょう。

なお、新しい塾を探すときは、入塾前に体験授業を受けるなどしておくと安心です。事前に授業スタイルなどがわかれば入塾後のミスマッチを防ぎ、スムーズに勉強を続けることができるでしょう。

6-2.金銭的にまた塾に入るのが難しい場合

塾を辞めた理由が経済的なものだと、状況が改善しない限り新しい塾に入るのは難しいでしょう。このような場合は、より費用の安い授業スタイルの塾を選ぶという方法もあります。たとえば、自宅のパソコンを利用し、インターネット経由で指導を受けるオンライン家庭教師に切り替えるのもおすすめです。大学生など個人がオンライン家庭教師をしていることもあり、一般的な塾の1カ月の授業料よりも安く済むケースが多いでしょう。動画サイトなどで、勉強の解説動画が公開されている場合もあるので、探してみることをおすすめします。

ただし、このような方法は授業のレベルが十分ではなかったり、志望校に合わせた受験対策ができなかったりするので注意が必要です。

最終的に退塾を伝えるのは親!親とよく話し合うこと

生徒本人がどれだけ退塾したいと考えても、実際に退塾を許可したり、塾に申し出たりするのは親です。まずは塾を辞めたい理由や今後のことについて自分の意見を固め、親とじっくり話し合って納得してもらいましょう。また、勉強を続ける必要があるなら、新しい塾や勉強方法を探す必要もあります。自分に合うところを見極め、成績アップを目指しましょう。

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