外で勉強に集中できる場所10選と不向きな場所

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難関大学を目指して日々勉強していても「家だと集中できない」という思いは誰しも一度は経験があるのではないでしょうか。家で勉強していると、人から見られていない分、テレビやゲームの誘惑に駆られがちです。そういうときは図書館やおしゃれなカフェなど、思い切って場所を変えて勉強してみると、モチベーションの維持につながります。この記事では外で勉強するのにおすすめの場所、逆に不向きな場所をいくつか紹介します。

1.無料で勉強できる場所

難関大学を目指す受験生は、まず自室を主な勉強場所にしなければなりません。帰宅してからほとんどの時間を過ごす自室は、教科書や参考書もそろっているうえ、Wi-Fi環境があれば勉強でわからないところをインターネットで調べることもできます。しかし、自宅での勉強は得てして集中力が途切れがちです。そういうときは、自宅以外で勉強できるところを探しましょう。ここでは無料で勉強できる場所を5つ、紹介します。

1-1.図書館

もともと図書や資料の閲覧を目的としている図書館は、基本的に静かで人の目があるため集中力を保つのに最適です。公共の場所である図書館は常に快適な温度や湿度に設定されているので、勉強がとてもはかどります。反面、ついうとうと居眠りしてしまうというリスクもありますが、さすがに居心地が悪いでしょう。自習室がある図書館も増えていますが、自習室での学習は「みんなと一緒に勉強している」という一体感が得られます。

大学図書館のなかには、高校生以上であれば利用申請書の記載と学生証の提示で利用できる図書館もあります。受験勉強でモチベーションが低下したとき、大学図書館で大学の雰囲気や専門書に触れると、自分が目指すものが具体的に見えてヤル気がアップするのでおすすめです。夏休み期間中、受験生向けに学習スペースを開放している大学(法政大学や東京女子大など)も増えているので、気になる人はホームページを確認してみましょう。

1-2.公園

日光が燦々と降り注ぐ公園でも勉強できます。ほとんどの公園にはテーブルがないのでノートに書いて勉強することは難しいですが、隙間時間を利用して英単語の暗記または歴史や理科といった暗記科目を学習すると、日々の積み重ねが山となりライバルに差をつけられますし、何より無料です。また1日15~30分ほど日光を浴びると「セロトニン」という神経伝達物質が分泌され、ストレスの元になる物質を抑制するので気分転換にもなります。

また、公園で勉強をする前に20~30分ほどのウォーキングやランニングをすると運動によって血流が促進され、ストレス解消になるとともに脳も活性化されます。運動をする時間は朝でも夕方でも構いません。受験生はとにかく運動不足に陥りやすいですが、運動をすることで勉強にメリハリが出ます。椅子に座りっぱなしで肩こりや腰痛がひどいときは、ストレッチやヨガを取り入れると効果的です。適度な運動を取り入れて、学習効率を高めましょう。

1-3.地域の公民館

地域の公民館のなかには、空き教室を自習室として開放しているところもあります。公民館は図書館と同様、空調設備が整っているので快適に勉強できるのが魅力です。使用料は無料、または低料金のところが多いので、受験生でも気軽に利用できます。ただし公民館は、受験生だけでなく生涯学習講座を受講する人や資格試験の勉強をしに来る人もいるので、他人の話し声が気になりがちです。公民館で勉強するときは、気が散らないように耳栓を持っていくといいでしょう。また、人の出入りが多い、もしくは小規模な公民館だと座席の確保が難しい場合もあります。確実に座席を確保したければ朝一番で出かけるのがおすすめです。

1-4.学校の教室

朝礼が始まる前、または放課後に教室で勉強するのもおすすめです。学校のなかには独自の自習室を設けて赤本をはじめ各種参考書を貸し出したり、パソコンを完備してインターネットで調べ物が出来たりするところもあります。塾や図書館へ行くと移動時間がかかりますが、教室であればノータイムで勉強を開始できるので、時間のロスなく学習を進めたい人におすすめです。教室に人がいれば、自然と他人の目が気になるので集中力もそがれません。

また、学校の教室で友達と勉強し、お互いが切磋琢磨することでレベルアップを図ることもできます。これを「ピア効果」といい、教育現場のみならず労働現場でも活用されています。勉強でわからないところがあれば、先生や友達に聞くことができるのも教室で学習することの大きなメリットです。ただし放課後、いつまでもダラダラと勉強していると、つい気が緩んで友達とのおしゃべりに興じてしまいやすいデメリットもあります。教室で学習するなら朝礼前の静かな時間帯を選ぶのがおすすめです。

1-5.友達の家

友達の家なら、遊びに行く感覚でグループ学習に取り組めるでしょう。友達と教えあいながら楽しく勉強することは、時として受験勉強のモチベーションを維持するのに役立ちます。図書館など公共の場でははばかられがちな飲食も自由にでき、友達同士の志望校が同じであれば、受験情報について情報交換も出来ます。ただし、友達の家での学習は往々にして友達同士のおしゃべりに夢中になってしまいがちです。こうなっては友達同士で学習する意味がありません。

もし友達の家で学習するのであれば、集中力を切らさないような何らかの工夫が必要でしょう。例えば英単語や暗記科目をお互いテストしあうような、ゲーム感覚の学習を取り入れてもいいかもしれません。自分一人で学習していると、どうしても採点が甘くなりがちですが、友達に採点してもらうことで自分が覚えていなかったところを見つめ直し、理解を深めることもできます。ただし受験勉強は最終的には自分一人でやらなければならない、という点だけは肝に銘じておきましょう。

2.お金はかかるが勉強に集中しやすい場所

おしゃれなカフェやファーストフード店での学習も、受験勉強のモチベーションを維持するのに役立ちます。特にカフェの店内には受験勉強や資格試験の勉強に取り組んでいる人が多いのでヤル気が出ますし、コーヒーを飲みながら学習ができるという点でも優れています。ここでは有料ながら勉強に集中しやすい場所を5つ、紹介します。

2-1.カフェ

自宅学習で集中力が途切れてきたら、カフェでの学習もおすすめです。覚醒作用のあるコーヒーや紅茶を摂取することで疲れた脳がリラックスできますし、適度な環境音は作業の生産性を上げることが実証されています。大都市圏の大手コーヒーチェーン店であれば受験勉強や資格試験の勉強をしている人が多いので人目もあまり気にならないでしょう。しかしカフェでの学習は、お店が混雑しているときは他のお客さんに迷惑がかかるので利用できません。また、毎日利用すると出費がかさむことも大きなデメリットです。おしゃれなカフェで社会人に交じって勉強することは一種の憧れのようなものもありますが、無理のない範囲で息抜き程度に利用しましょう。

2-2.ファミレスやファーストフード店

高校生でも気軽に入りやすいファミレスやファーストフード店で勉強するのもひとつの手です。ちょっと小腹がすいたときもすぐに食事を注文できますし、ファミレスであればほぼ必ずドリンクバーが設置されているので、結果的にカフェよりもお手頃な価格で利用できます。また、24時間営業の店舗が多いため、夜遅くまで勉強できることもメリットです。ただし、青少年保護育成条例により深夜の高校生の利用はお断りしている店舗がほとんどです。

しかし、カフェと同じでお店が混雑しているときにテーブル席を占領して学習するのは他のお客さんに対して迷惑です。また、そもそも勉強するところではないので、カフェ以上に人の話し声など雑音が気になる場合もあります。ファミレスやファーストフード店で勉強する際は、教科書や参考書の読み込み、または暗記学習に絞り、長居せずに短時間で切り上げるようにしましょう。

2-3.レンタル自習室・コワーキングスペース

利用状況に応じて料金プランが選べるレンタル自習室やコワーキングスペース(共同作業スペース)も人気があります。1日、または月額制で利用できるレンタル自習室は机や椅子などの設備が完備されているうえ、空調も快適なので勉強するにはぴったりです。レンタル自習室のなかにはカフェが併設されているところもあります。月額料金は7,000円以上というところがほとんどですが、1日あたりで考えるとカフェで学習するよりもお得です。利用者は受験生よりむしろ社会人の方が多いので、モチベーションが保ちやすいことも大きなメリットです。ただし高校生の場合、保護者の同意がないと利用できないところが多いので注意しましょう。

2-4.漫画喫茶・ネットカフェ

漫画喫茶やネットカフェはネット環境が整っているので、勉強でわからないところを調べたり、パソコンを使って学習したりする人にピッタリです。インターネットを使えば教育系の動画を見て無料で学習することも可能ですし、席と席の間に仕切りが作られていることがほとんどなので人目も気になりません。ただし、漫画やゲーム、パソコンなどの誘惑が多いので、受験に絶対合格する、という強靭な意志を持っている人だけが向いています。また、料金は3時間で1,000円ちょっと、というところが多いので、それなりに費用がかかる点もデメリットです。

2-5.カラオケ

カラオケBOXで勉強する、通称「カラ勉」も受験生の間で話題を呼んでいます。他の部屋が満室にならない限り時間無制限で利用できるフリータイムに入ってしまえば長時間勉強することも可能ですし、ワンドリンク制であれば飲み物もついてきます。また防音設備が整っているので、教科書や参考書を音読しても他のお客さんに迷惑がかかりません。音読には脳の前頭前野を活性化し、記憶力がアップする効果があることがわかっています。しかし、静かに勉強していると周囲のカラオケルームから絶叫が聞こえてきますし、せっかくカラオケに来たのだから、と、ついつい歌ってしまうこともあります。カラオケBOXでの勉強は、気分転換程度にとどめておいた方が賢明でしょう。

3.勉強に不向きな場所

外で勉強するのにおすすめの場所とは逆に、勉強に不向きな場所もあります。例えばコンビニのイートインスペースやピーク時の飲食店での勉強は、店側が禁止していなくても避けるべきでしょう。こうした行動は他のお客さんに迷惑をかけるだけではなく、営業妨害になることもあります。ここでは受験勉強に不向きな場所について解説します。

3-1.コンビニのイートインスペース

コンビニのイートインスペースはよく高校生の溜まり場になっています。しかし、もともとはコンビニで購入したものを食べるためのスペースなので、あまり長時間長居すると席を利用したい他のお客さんの迷惑です。コンビニによっては時間制限が設けられている店舗や、勉強自体を禁止している店舗もあります。コンビニのイートインスペースを勉強に利用するのであれば、購入した商品をつまむ程度の時間で切り上げましょう。

3-2.ピーク時の飲食店

ファミレスであれカフェであれ、ピーク時の飲食店で勉強することは飲食店を利用したいお客さんに迷惑なだけでなく、店舗に対する営業妨害です。特に低価格路線を打ち出しているファミレスでは、ひとつの席で何回食事を提供したか、つまり「回転率」が非常に重要です。基本、回転率が上がれば上がるほど、売上は増加します。受験生がピーク時の飲食店に居座ることは、売上を悪化させることに繋がりかねません。飲食店では、食事を楽しむために来ているお客さんが優先です。飲食店で勉強する際は混む時間帯を避け、節度を守って利用しましょう。

人の迷惑にならないよう気をつけながら勉強しよう!

受験勉強は自宅学習が基本ですが、たまに外で勉強するとよい息抜きになり、学習効率もアップします。図書館や自習室など、無料で勉強できる場所もいくつかあるので、目的や時間に応じて利用しやすい場所を選びましょう。また、飲食店やカラオケBOXといった施設での勉強は、お客さんや店舗の迷惑にならないことが第一です。このような施設で勉強する際は空いている時間帯を利用し、周囲を常に気遣うようにしましょう。

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