慶應大学の受験科目を学部別に徹底解説!偏差値や対策しやすい学部も紹介

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大学受験では、試験科目や配点が学部によって異なるケースは少なくありません。慶応大学でも、学部によって受験科目の指定などが変わってくるため要注意です。試験対策は自分が志望する学部に合わせて行う必要があります。この記事では、慶應大学の学部別の特徴を踏まえたうえで、各学部の受験科目について詳しく紹介しています。受験勉強を始める前にしっかりと押さえておきましょう。

1.慶應大学とは

そもそも慶應大学とはどのような学校なのでしょうか。慶應大学は、正式には「慶應義塾大学」といい、1958年に福沢諭吉により開かれた蘭学塾を起源とする私立大学です。創立者である福沢諭吉は、若いころには蘭学者としても活躍した著名な教育者で、『学問のすゝめ』などの著書を持ち、1万円札の肖像に使用されている人物としても知られています。その後、1920年に大学令という法令のもとで大学として設置されて、質の高い教育のもとで数々の著名人を輩出し、偏差値は65を超え、私立大学のなかでは最難関校の1つです。また、キャンパスは東京都と神奈川県に合わせて6つあり、学部は全部で10学部あります。

2.慶應大学の受験科目と学部の特徴

次は、慶應大学が持つ10の学部について、それぞれの特徴と受験科目を紹介します。学部別に紹介しているので、志望する学部が自分の関心に合っているか、受験対策は何に力を入れるべきかについてチェックする際の参考にしましょう。

2-1.文学部

文学部に属する学科は人文社会学科の1つだけです。入学時は全生徒が人文社会学科に所属することとなっています。ただし、2年に進級する際には17ある専攻のうちから選ぶことが可能です。選択できる専攻は文学系や史学系、哲学系、人間関係学系や図書館情報学系など幅広くあり、人材豊富な卒業生の活躍の場は多彩であることが特徴となっています。入試科目は2科目と小論文で2次試験はありません。2科目のうちの1つである外国語は英語、ドイツ語、フランス語、中国語の4種類のなかから1つだけを選択します。また、もう1つの入試科目である地理歴史は、世界史Bと日本史Bのどちらか1つを選ぶことが必要です。偏差値は65.0が目安となります。

2-2.経済学部

経済学部を構成する学科は唯一経済学科のみで、入学した1年目から専門的な教育が行われます。3~4年次になると大学院レベルの高度な内容の科目を履修することも可能です。修士課程の早期修了制度を利用すれば、学士号と修士号を最短5年で取得することもできます。さらに、慶應大学の経済学部は環境問題を取り扱う環境経済学を受講できる珍しい学校です。加えて、経済学を英語で行うプログラムがあるのも特徴となっています。教師との間で取り合う連絡や会話、授業を英語で行うことで並行して英語力の向上を目指せる点も魅力です。入学試験の方法には、A方式とB方式の2種類があり、A方式を選ぶと理系科目、B方式だと文系科目で受験できます。偏差値の目安は67.5です。

2-2-1.A方式

経済学部をA方式で受験する場合、外国語を含めた2科目と小論文は必須で、2次試験はありません。理系入試を行うA方式では必須科目の1つに数学があります。出題科目は数学1と2、数学AとBです。数学2の「微分、積分の考え」で用いられる文字式は一般の多項式となります。また、数学Aの出題範囲は「場合の数と確率」「整数の性質」「図形の性質」、数学Bは「数列」「ベクトル」です。一方、外国語は、コミュニケーション英語の1~3、英語表現の1と2から出題されます。

2-2-2.B方式

B方式の受験科目は外国語と、文系科目である地理歴史の2科目、さらに小論文で、2次試験は行われません。外国語の出題範囲はA方式と同じく、コミュニケーション英語の1~3、英語表現の1と2です。一方、地理歴史においては、世界史Bと日本史Bの2科目から1つを選ぶ方式となっています。世界史を選択した場合、1500年以降について問う内容が中心となり、日本史Bは1600年以降を扱う問題がメインです。

2-3.法学部

法律学部は2つの学部に分けられていて、法律を学ぶことができるのが法律学科、政治を学べるのが政治学科です。1~2年次は神奈川県にある日吉キャンパスに通い、3~4年次は東京の三田キャンパスで学びます。1~2年生のときから研究やプレゼンテーションの仕方を習得できる少人数制の演習や、大学院進学にも対応した専門科目も受講できるのが特徴です。入試科目は外国語、地理歴史、論述力の3つで、2次試験はありません。外国語においては英語、ドイツ語、フランス語、中国語の4つのうちから1つを選びます。英語を選択した場合の出題範囲は、コミュニケーション英語の1~3と英語表現の1~2です。

地理歴史も選択制で、世界史Bと日本史Bのどちらか1科目を選びます。偏差値の目安は67.5~70.0です。

2-4.商学部

商学科のみで構成されている商学部は、社会に出た際に学んだことを活用できる実用的な学習環境が用意されているのが特徴です。授業が、「会計学」「経済、産業」「商業学」「経学」の4つのフィールドを網羅するように体系化されています。入学試験については、A方式とB方式の2つのうちから選択可能です。偏差値の目安は65.0~67.5となっています。

2-4-1.A方式

商学部をA方式で受験する場合、受けるのは1次試験のみで、試験科目は外国語、地理歴史、数学の3科目です。外国語はコミュニケーション英語の1~3、英語表現は1と2のなかから出題されます。地理歴史については科目選択式で、選ぶことができるのは世界史B、日本史B、地理Bの3科目です。数学は数学1と2、数学AとBが出題範囲で、数学Aは「場合の数と確率」「整数の性質」「図形の性質」、数学Bは「数列」「ベクトル」から問題が出されます。

2-4-2.B方式

商学部をB方式で受験する場合も1次試験のみですが、A方式とは違って試験科目に数学が含まれていません。代わりとなる論文と、外国語、地理歴史の3科目で受験します。外国語の出題範囲はA方式と同じく、コミュニケーション英語の1~3、英語表現の1と2です。また、地理歴史についてもA方式同様で、世界史B、日本史B、地理Bの3科目のなかから1つを選びます。

2-5.医学部

医学科を持つ医学部はグローバル教育に力を入れた取り組みを行っているのが特徴です。世界で通用する人材の育成を目指し、海外留学や国際交流にも積極的に取り組んでいます。およそ3分の1の学生が留学プログラムへ参加し、4分の1の5年生が海外の病院で臨床実習を経験しているなど高い実績です。試験科目は理科、数学、外国語の3科目で、理科は物理(物理基礎、物理)、化学(化学基礎、化学)、生物(生物基礎、生物)の3科目のなかから2科目を選びます。

数学は「数学1と2、数学AとB」から出題され、外国語は「コミュニケーション英語1~3、英語表現1と2」が出題範囲です。1次試験に合格すると2次試験に進み、小論文と面接試験を受けます。偏差値は72.5が目安です。

2-6.理工学部

11の学科で構成されている理工学部は学生や教職員らが相互尊敬の念を持ち、学びを深める文化と伝統があるのが特徴です。また、最先端の研究施設を活用した教育を受けることもできるようになっています。試験科目は理科、数学、外国語の3科目で2次試験はありません。試験内容は理科が「物理(物理基礎、物理)と化学(化学基礎、化学)」、数学は「数学1~3、数学AとB」となっています。外国語は「コミュニケーション英語1~3、英語表現1と2」です。さらに、数学Aについては「場合の数と確率」「整数の性質」「図形の性質」、数学Bにおいては「数列」「べクトル」が出題範囲となっています。偏差値は65.0が目安です。

2-7.総合政策学部

総合政策学部は1つの学問分野にとらわれず、多様な問題の解決に向けた力をつけるための学部です。履修システムに自由度の高さがあり、カリキュラムを共有する環境情報学部との間を自由に行き来しながら学ぶこともできます。カリキュラムに大きな相違のない環境情報学部との違いは、文系と理系のどちらに融合した学部であるかという点です。総合政策学部は「理に融合した文系学部」であるため、理系学生の入学が多くなっています。入学後は、基礎から順に履修することにこだわらず、1年次から専門的な授業を並列して受講でき、大学院と共有する授業の設置が多いのも特徴です。

試験科目は学科と小論文の2科目で2次試験はなく、学科科目は「数学または情報」「外国語」「数学および外国語」のなかから1つを選びます。出題範囲は、数学が「数学1と2、数学AとB」で、情報が「社会と情報、情報の科学」です。さらに、数学Aは「場合の数と確率」「整数の性質」「図形の性質」、数学Bは「確率分布と統計的な推測」「数列」「ベクトル」が出題範囲となっています。外国語については、3つのうち1つを選ぶ方式で、まず、「コミュニケーション英語1~3、英語表現1と2」が選択肢の1つです。

2-8.環境情報学部

環境情報学部は総合政策学部との共有カリキュラムとなっていて、興味のある分野について同時に学べる学習環境を持ち多彩な知識を学べる機会が多いのが特徴です。抽選または提出課題によって選抜される授業と、制限なく履修できる授業があり、必修科目を含めつつ100以上ある授業のなかから自分で自由に時間割を組むことができます。総合政策学部に対して「文に融合した理系」の学部であるため、文系の学生が多い傾向です。

試験科目は総合政策学部と同じく、「数学または情報」「外国語」「数学および外国語」の3科目から1つを選び、さらに小論文の試験も受けます。試験内容は、数学が「数学1と2、数学AとB」、情報が「社会と情報、情報の科学」、外国語は3つの内容からの選択制です。選択肢も総合政策学部と同じで、「コミュニケーション英語1~3、英語表現1~2」と「コミュニケーション英語1~3、英語表現1~2、ドイツ語」から選べます。加えて、「コミュニケーション英語1~3、英語表現1~2、フランス語」も選択肢の1つです。2次試験はなく、偏差値は72.5が目安となっています。

2-9.看護医療学部

看護医療学部は、専門性の高い講義や演習科目を通して、専門学部に固執しない幅広い知識を学ぶことができる点が特徴です。さまざまな学部を有する総合大学の特徴を生かして他学部の教員も積極的に招き講義が行っています。さらに、同じ医療系である医学部や薬学部と連携した合同教育があるのも総合大学ならではのシステムです。卒業と同時に、看護師国家試験の受験資格だけではなく、保健師国家試験や助産師国家試験の受験資格の取得もできます。

試験科目は外国語を含めた2科目と小論文です。外国語は「コミュニケーション英語基礎、コミュニケーション英語1~3、英語表現1と2」で、もう1科目は数学、化学、生物のなかから1つを選択します。出題される内容は、数学が「数学1と2、数学AとB」から、化学は「化学基礎、化学」から、生物は「生物基礎、生物」からです。1次試験を通過すると、2次試験として面接があります。偏差値の目安は57.5です。

2-10.薬学部

薬学部には、6年制の薬学科と4年制の薬科学科の2つの学科があります。薬学科の学生は卒業すると薬剤師免許を取得し、病院やドラックストアでの活躍が多いほか、化工系企業や行政機関などに就職して研究や開発職に従事する人もいます。一方、薬科学科の学生は大学院に進学する人が多い傾向です。薬学部は課外活動が活発なのも特徴で、スポーツや音楽、そのほかさまざまな活動をする公認学生団体が18あります。試験科目は理科と外国語、数学の3科目で、2次試験はありません。

また、試験科目については、理科が「化学基礎、化学」、外国語が「コミュニケーション英語1~3、英語表現1~2」、数学が「数学1~2、数学AとB」となっています。偏差値は62.5~65.0が目安です。

3.慶應大学で受験対策をしやすい学部とは

慶應大学にはたくさんの学部があり、学部によって試験内容はさまざまです。人によって得意な科目や苦手な分野は異なるので、行うべき対策については個人差がありますが、ここでは、一般的に見て比較的受験対策がしやすい学部を3つ紹介します。

3-1.総合政策学部・環境情報学部

総合政策学部と環境情報学部は慶応大学にある数ある学部のなかでもトップレベルの偏差値を誇る難易度の高い学部です。それにもかかわらず、この2つの学部は受験対策がしやすいといわれています。その理由として挙げられるのが受験する科目の少なさです。どちらの学部も受験するのは2科目のみとなっていて、集中的に対策を取り受験に備えることができます。そもそも、72.5と偏差値が高くなっているのも受験科目が絞られているからです。受験科目の2科目を得意科目とする受験者が集まり、倍率も高くなるため当然の偏差値といえます。

受験しやすい学部ですが、2科目とともに受験が求められる小論文の配点比率が高い点には注意が必要です。内容も難しい傾向にあるので、慶應大学における小論文問題の出題傾向をきちんと把握したうえで対策を取ることが大切となります。

3-2.経済学部A方式

受験対策しやすい学部の1つとして経済学部のA方式も挙げることができます。A方式とB方式の違いは、試験科目の1つが数学であるか地理歴史であるかという点です。A方式は理系の数学が試験科目で、B方式は文系の地理歴史が必須科目となっています。理系から文系学部への転向を考えている場合、理系科目で受験できる経済学部のA方式のほうが対策を取りやすいのは知っておきたいポイントです。経済学部でありながら理系入試であるため、理系の選択者にとっては受験しやすくなっています。

4.慶應大学を目指す人が「下克上」を選ぶ理由

下克上は慶応大学の合格者を多く輩出している実績の高い塾です。効率的な勉強法を一から指導してくれるので、偏差値30からのスタートでも慶應大学を射程圏内に入れることができます。講師が毎日連絡を取り、マンツーマンの指導がある点もしっかりと結果を出している理由です。自習室のある校舎があるのは東京ですが、LINEさえ使えれば全国どこからでも受講可能となっています。

受験科目を確認して慶應大学の受験対策をはじめよう

大学受験は努力だけではなく、効率的に勉強することも大事です。慶応大学を目指すなら自分の志望学部の受験科目に応じた対策を取ることが大切となります。受験対策として、出題傾向を確認し偏差値を上げることが必要です。慶応大学の受験対策を効率的に行いたいなら、数多くの慶應大学合格者を輩出している下克上の説明会に参加してみてはいかがでしょうか。入塾案内は下克上の公式LINE@に登録すると受け取ることができます。

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