早慶上理とは?各大学の特徴・偏差値・就職力などについて徹底解説

未設定

日東駒専やMARCHなど、日本の大学は同じレベルの大学群でひとまとめに呼称されることがあります。その中でも、早慶上理と呼ばれるグループは、関東の私立大学を代表する最難関の大学群です。早慶上理は全国的にも有名な大学群ですから、聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。今回は、早慶上理とは何かということや、大学の特徴、偏差値ランキングなど、関東の難関大学を志望している人に役立つ情報をお届けします。

1.早慶上理とは

早慶上理とは、東京都内にキャンパスを置く最難関私立大学をまとめた呼称です。早慶上理の「早」は早稲田大学、「慶」は慶應義塾大学、「上」は上智大学、そして「理」は東京理科大学をそれぞれ表しています。かつては早稲田、慶應、上智の3大学をまとめて早慶上智というのが主流でしたが、東京理科大学の人気や実力が高まることによって、ここに加えられるようになったという経緯があります。

早慶上理は私立大学の中では最難関を誇る大学群です。とりわけ、早稲田大学と慶應義塾大学は群を抜いており、早慶上理の中でも頭一つ飛び出ています。ここにさらに国際基督教大学(ICU)を加えて、早慶上理ICUという呼称も一般的に使われています。いずれにしても、早慶上理または早慶上理ICUは、関東のみならず全国区でもネームバリューの高い、私立最高峰の難易度とステータスを誇る大学グループです。

2.早慶上理の各大学の特徴

早慶上理は、レベル的には同程度であるものの、それぞれに異なる特徴や風土があります。ここでは、各大学の特徴について1つずつ見ていきます。

2-1.早稲田大学

早稲田大学は日本で最も有名な大学のひとつです。都心を中心に全国に9つものキャンパスを抱え、4万人もの学生が所属する国内有数のマンモス大学としても知られています。学生の数が多いだけではなく、私立最難関の大学としても有名であり、国内の私立大学では慶應義塾大学と双璧をなす難関大学です。

早稲田大学はもともと政治家として有名な大隈重信が設立した東京専門学校が前身となっています。そうした経緯もあってか、早稲田大学の看板学部は政治経済学部です。実際、政治経済学部は早稲田大学の学部内でも志願者が多く、その倍率は他学部に抜きん出て高くなる傾向にあります。学問だけではなく、スポーツにも力を入れているため、箱根駅伝や六大学野球、ラグビーの対抗戦などを通して早稲田大学を知るという人も少なくありません。スポーツ系の部活動のみならず、サークル活動も盛んな早稲田大学は、充実したキャンパスライフを夢見る学生にも人気の大学です。

2-2.慶應義塾大学

慶應義塾大学は、早稲田大学と並ぶ私立最難関大学のひとつとして知られています。学生数では早稲田大学に及びませんが、慶應義塾大学にも3万人近い学生が在籍しており、東京都と神奈川県にまたがって6つものキャンパスを構える国内有数の私立大学です。慶応義塾大学に在籍する学生は、「慶應ボーイ」や「慶應ガール」と呼ばれ、学生の中でも一目置かれる存在として見られます。

慶應義塾大学の創設者は、1万円札の肖像で有名な福沢諭吉です。大学のキャンパス内には中学校や高校が併設されており、幼稚舎や小学校まで加えるとかなり大きな学校組織であることがわかります。幼稚舎や小学校からエスカレーター式に大学まで上がってくる学生も多く、こうした付属校の多さは慶應義塾大学の特徴のひとつにもなっています。

また、慶應義塾大学は非常に就職に強いことでも知られており、特に看板学部である経済学部と法学部の高い就職率は、就職を目指す学生にとっても大きな魅力です。長い伝統を持つことから、OBやOGとのつながりも強いとされ、それが慶応義塾大学の高い就職率にもつながっているといわれています。

2-3.上智大学

早慶に次ぐ名声を誇る上智大学は、東京都千代田区に本部を置く知名度の高い名門私立大学です。早稲田大学や慶應義塾大学に比べて、大学の歴史はそこまで長くありませんが、キリスト教のイエズス会を母体として設立されたため、早慶上理の中では唯一のミッション系大学です。外国由来の大学であるため、上智大学は英語名を「ソフィア大学」といいます。都内の有名私立大学としては学生数の数が少なく、少数精鋭でこぢんまりとした印象のある大学といえるでしょう。

上智大学の特徴は、語学教育に力を入れている点にあります。「英語の上智」ともいわれており、語学系の学部では早稲田や慶應を上回るようなところもあるほどです。特に外国語学部英語学科や文学部英文学科は上智大学の看板学部となっており、早慶に並ぶ難関学部として知られています。また、キリスト教を母体に作られていることから、神学部などを設けてキリスト教関連の教育が行われている点も上智大学の特徴です。

2-4.東京理科大学

早稲田大学や慶應義塾大学、上智大学では、文系理系を問わずさまざまな学部が設置されています。これに対して、東京理科大学は主に理系の学部に特化した私立理系トップレベルの大学です。国立大学でいえば、東大や京大が早慶にあたるとすると、東京理科大学は東京工業大学のような位置にある大学といえます。

都内に3つのキャンパスを構える東京理科大学は、神楽坂にメインキャンパスを置いているため、都市部に出られる立地の良さも人気のひとつになっています。ただし、理系に特化した大学であるため、男女比では女子学生の数がかなり少なめです。その分、理系の専門分野はほとんど網羅しており、理系の学生なら自分のやりたいことを見つけやすい大学だといえるでしょう。

堅実なイメージも強く、在学中の4年間もしっかり勉強できる環境が整えられています。また、理系と文系を融合させた経営学部が新設されて以来、女子学生の数も徐々に増えています。理系であるため、院に進んでから研究職に就くという卒業生も多く、東京理科大学は研究にも就職にも大きな強みを持つ大学です。

3.早慶上理の偏差値ランキング

早慶上理は、いずれの大学も他の大学群を圧倒するような非常に高い偏差値を誇ります。ただ、同じようにレベルの高い早慶上理の中にも、一種の序列のようなものはあります。もちろん、数字は媒体によって異なるため一概に比較はできませんが、4大学の中でおおむね最も高い偏差値を誇るのは慶應義塾大学です。次いで、早稲田大学、上智大学、そして東京理科大学が後に続くという具合になっています。

学部学科の単位で見た場合も、慶應義塾大学が頭1つ抜けています。特に慶應の医学部医学科は群を抜き、早慶上理の全学部の中で1位であるだけではなく、国公立大学も含めても日本の大学の中でトップレベルを誇る最難関の学部・学科です。文系では、慶應義塾大学の環境情報学部環境情報学科や法律学部法律学科、早稲田大学の政治経済学部や商学部なども偏差値ランキング上位に食い込む学部・学科です。

4.早慶上理の難易度

早慶上理の難易度は、私立大学では最高峰を誇る一方、国公立大学を含めた全体では最難関ではありません。東京大学や京都大学、旧帝国大学といった国公立大学の最難関と比べると、やや難易度は低いといえます。東大や京大、旧帝大の次に来るのが早慶上理だと考えておけば間違いではないでしょう。

早慶上理の次に難易度の高い大学といえば、ICUやMARCHと呼ばれる大学群を上げることができます。ただし、国際基督教大学(ICU)は他の大学と比べて入試問題が特殊である点には注意が必要です。そもそも、国際基督教大学には教養学部しかありません。入試問題も、「人文・社会・自然科学」「総合教養」「英語」の3科目が課され、文系の科目のみ、または理系の科目のみといった受験の仕方はできないようになっています。ですから、ICUは偏差値では早慶上理より序列が下とされますが、入試の難易度的には上智大学や東京理科大学を上回る場合もあるということは覚えておきましょう。

一方、MARCHというのは、明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学の5大学のイニシャルを取ってつけられた呼称です。関東圏では、早慶上理に次ぐ難易度を誇る名門私立大学群です。特に、明治大学、青山学院大学、立教大学の3校は、上智大学・東京理科大学とまとめられてSMARTとも呼ばれることもあります。上智大学や東京理科大学と並ぶほど高い難易度を誇るため、突破するにはしっかりとした難関校対策が必要になるでしょう。

5.早慶上理の就職力

就職する際は、まだまだ学歴が重視される傾向にあります。特に大企業では、数多い就職志願者を絞るため、学歴フィルターをかけて学生をふるい分けているといわれています。そのため、学歴の高さは就職のしやすさにも直結する条件のひとつです。その点、早慶上理の就職力は、他大学と比べても有利だといえます。私立トップレベルの大学群として知られている早慶上理は、よほど志望者の多い大企業でもない限りは、学歴フィルターにかけられて落とされるようなことはほとんどないでしょう。

また、早慶上理はそれぞれ伝統があり、OBやOGとのつながりも強い大学です。そうしたパイプを利用して就職できる可能性もあるため、心強いOBやOGの存在も早慶上理が就職に強いといわれる所以のひとつです。特に早慶上理は都心に強固な地盤を持っているため、首都圏の企業に就職する場合は、地方の国公立大学出身者より有利に就職できるともいわれています。

6.早慶上理に合格するためのポイント

最難関にランクする早慶上理は、合格するのも決して簡単ではありません。ただ、国公立大学に比べて、受験科目が少ない点は早慶上理に合格するための大きなポイントになります。科目数の少ない私立大学では、受験する科目を極力絞って重点的に対策を取るといったことも可能です。たとえば、早慶上理には古文や漢文が受験科目にない学部もあります。行きたい学部や学科がはっきりすれば、どの科目を削れるのかということもわかってきます。限られた時間を有効に使うことも受験対策には必要なので、まずは行きたい学部・学科を決めて、削れる科目はなるべく削って対策を取りましょう。

また、早慶上理のような難関大学を突破するためには、一気に成績を上げることを考えるより、一つひとつ学力を積み上げていくことのほうが実は効率的です。早慶上理という大きな目標を定めたら、その次は細かい目標を決めて、一つひとつ確実に達成していくようにしましょう。たとえば、3カ月後までに英単語を1000個覚えることを目標に据えたら、それを成し遂げるためには1日約30個の単語を覚えなければいけないことがわかります。学力は一朝一夕に上がるものではありませんから、まずは最終目標から逆算してノルマを決め、1日1日をコツコツと積み重ねていくというつもりで勉強に取り組むのがポイントです。

万全の対策で早慶上理に合格しよう

早慶上理は国内私立大学でも有数の最難関大学です。合格するのは簡単ではありませんが、突破することができればさまざまな面で恩恵も大きいといえます。そのためには、効率的な学習法が何より不可欠です。個別指導塾の「下克上」では、難関校に合格する効率的な学習法を伝授してくれます。早慶上理に合格するためにも、まずは下克上の公式LINE@に登録してみましょう。

関連記事

PickUp記事