大学受験には必須!効率の良い英熟語の覚え方6選とおすすめの参考書

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大学受験の英語において、英熟語は重要なポイントの一つです。英熟語の知識が十分でなかったために、受験で得点力が下がるといったケースも少なくありません。ここでは、英熟語の実力に不安を抱いているという人のために、おすすめの学習方法や参考書などを紹介していきます。この記事を読み、より効率の良い英熟語の覚え方をマスターしていきましょう。

1.英熟語対策が受験に必要な理由

英語の学習をする際、多くの人は英単語と文法、そしてそれらを踏まえたうえでの読解問題の勉強に特化しがちです。その一方で、英熟語に関しては専門に扱う授業や参考書が少ないという事情もあってあまり力を入れていないという人が多いのが実際のところです。それでは英熟語は軽視してもよいのかというと、決してそんなことはありません。なぜなら、記憶にない英熟語の整序問題や穴抜き問題に対し、英単語の知識だけで正解にたどりつくのはほぼ不可能だからです。

また、読解問題の場合なら英熟語を知らなくても英単語と文法から推測して正しい答えを得られる場合もあります。ただし、その方法は決して効率的とはいえず、英熟語を知っている場合と比べてかなりの時間を要してしまいます。結果として、試験の時間配分を大きく狂わせてしまい、最後まで問題を解くことができなかったということにもなりかねません。そういった事態を避けるためにも、まずは志望校の過去問を解き、結果の分析をしてみましょう。もし、英熟語の知識が不足していたために合格点に到達しなかった場合は、すぐに対策を講じる必要があります。

2.大学受験に有効な英熟語の覚え方6選

英熟語の学習が必要だといっても具体的な勉強法がわからないという人も多いでしょう。そこで、この段落では、大学受験に有効な英熟語の覚え方を6つのポイントに分けて紹介していきます。

2-1.【その1】まずは英単語から覚える

確かに、英語科目の受験において英熟語の知識は重要です。ただし、物事には優先順位があります。英語の受験勉強を行う場合は、まず英単語から覚えていくのがセオリーとなります。なぜなら、大学受験の入試問題の傾向を分析すると、圧倒的に英単語のほうが出題されやすいからです。少なくとも、受験生にとって英単語と英熟語の知識のどちらがより重要かと問われれば、その答えは間違いなく英単語です。したがって、英語の基礎が固まっていない段階では、まず基本的な英単語を覚えることが大切だといえます。そして、基礎をしっかりと固めてから、英熟語の学習へとステップアップするのが効率的です。

ちなみに、英熟語の学習にどの程度力を入れればよいかは受験する大学によっても異なってきます。基本的には大学のレベルが上がるほど英熟語を絡めた問題が出題される頻度は高くなるので、それを踏まえて学習計画を立てるようにしていきましょう。

2-2.【その2】英熟語をイメージできる文章で覚える

英熟語はとにかく似たものが数多くあります。たとえば、「look 」を用いた英熟語だけをとってみても「look at」「look after」「look for」などを始めとして数十種類にも及びます。それをそのまま単語の羅列として覚えようとしても、なかなか記憶として定着しません。すぐに忘れてしまったり、他の熟語の意味と混同してしまったりということになりかねないのです。それを避けるには英熟語の意味をイメージできる文章を考え、文章ごと覚えるのが効果的です。

英熟語を単なる単語の羅列ではなく、文章という一つの表現にしてから覚えれば、記憶が定着しやすくなります。また、似たような熟語が複数あっても混同する可能性を低く抑えられるようになるはずです。また、表現として記憶することで実際の使い方が理解でき、応用が利きやすくなるというメリットもあります。ただし、あまり長い文だと逆に覚えるのが大変なので、なるべくシンプルなものにしたほうがよいでしょう。もし、自分で文を作るのが難しいという場合は、教科書や参考書の例文の単語を入れ替えて自分の覚えやすい文を作るという手もあります。

2-3.【その3】前置詞の意味とイメージを覚える

熟語を暗記する前に前置詞が有する代表的な意味やイメージについて理解しておくようにしましょう。そうすると、英熟語はぐっと覚えやすくなります。なぜなら、そうすることで熟語の意味がなんとなく掴めるようになってくるからです。たとえば、「on」は「~の上に」と覚えている人が多いかもしれませんが、実際は上だけに限定されるものではなく、下でも側面でも何かに接触した状態を指す場合にしばしば用いられます。それを知っていれば、「put on」は「接触した状態で置く=着る、はく、身につける」という連想が働きやすくなります。このように、前置詞の持つ意味やイメージから英熟語のイメージにつなげていくと、機械的に丸暗記するより遥かに効率的に覚えていくことができるのです。

ちなみに、大学受験の英語の試験における英熟語の問題では、前置詞の部分を空白にしてその穴埋めを求められるケースが多々あります。特に、組み合わせる前置詞によって意味が大きく変化するような英熟語が出題されやすいわけですが、そういうときでも前置詞のイメージをしっかり把握しておくことで正答にたどりつきやすくなるはずです。さらに、前置詞のイメージや意味の把握は長文を訳す際にも大いに役立ちます。文章全体の内容がイメージしやすくなりますし、もし、わからない英熟語があったとしても前置詞のイメージと主語、目的語、動詞、形容詞などから全体の意味を推測できる可能性が高くなります。

2-4.【その4】書く以外の方法も使って覚える

英熟語にしろ、英単語にしろ、暗記をする際にはとにかく書いて覚えようとしがちです。それはそれで間違いではないのですが、その他にも聞いたり見たりといった具合に、さまざまなアプローチで暗記を試みたほうが記憶は定着しやすくなります。特に、目で見ながら耳で聴いて声に出すといった具合に、器官を同時に使用すると、刺激が強まることで記憶の定着がより一層強化されることになります。逆に、ひたすら書くだけの単調な勉強方法では刺激が弱まり、なかなか記憶の定着につながらないのです。

ちなみに、音楽を聴くのが好きだという人には洋楽を利用した学習方法がおすすめです。洋楽の歌詞にはさまざまな英熟語が使用されています。そこで、洋楽の歌詞カードから受験に必要な英熟語をチェックし、そのうえで、音楽を聴いたり歌ったりして英熟語を覚えていくのです。自分の興味のあるものであれば学習意欲も高まりますし、歌の高揚感が記憶の定着を促進してくれる効果も期待できます。

2-5.【その5】一度に多くの英熟語を反復しながら覚える

暗記をする際に、少しずつ確実に覚えようとする人がいますが、これはあまり効率の良い学習方法とはいえません。なぜなら、どんなに完璧に覚えたつもりでも記憶というのは日に日に薄れてしまうからです。たとえば、何週間、何カ月と時間をかけて英熟語を一通り覚えたとしても、その頃には最初に学習した部分をすべて忘れてしまっていたということになってしまいがちです。したがって、英熟語を覚える場合は、一度にたくさんの英熟語に触れる学習方法をおすすめします。

目安としては、1回の勉強で50~100個程度覚えていくのが効果的です。もちろん、英熟語一つにかける時間は少なくなるので覚えてもすぐに忘れることになるでしょう。しかし、1度に多くの学習をする分、短いサイクルでの反復学習が可能となります。この短期サイクルでの反復学習が記憶の強化につながっていくのです。同時に、広く浅く覚えていくことは、何度も参考書や単語帳を読み込むことにもなるため、英語を満遍なく学習する意味でも効果的です。

2-6.【その6】難しいものを優先的に覚える

受験に必要な英熟語をすべて丸暗記するのは大変です。しかし、実際はそこまでする必要はありません。英熟語の中にはわざわざ覚えなくても単語や前置詞などの意味からそれがどんな内容を示しているかを簡単にイメージできるものが数多く存在します。そういったものは英語力を高めていけば、自然に理解できるようになるので後回しにしてもよいのです。逆に、単語の並びからは全く見当もつかない熟語を先に覚えていったほうが効率的だといえます。英熟語はあくまでも英文を読み解くためのツールであり、そのツールを使わなくても文が理解できる場合は優先的に覚える必要はないということです。

3.【英熟語の覚え方をサポート】おすすめ参考書3選

英熟語の効率的な学習方法について一通り理解したのであれば、次に大切なのが参考書選びです。そこでこの段落では、大学受験対策の英熟語暗記に適した、おすすめの参考書を紹介していきます。

3-1.合格英熟語300

英熟語を基礎からじっくり勉強したいという人におすすめなのが「合格英熟語300」です。この参考書は英熟語の中でも大学受験に最低限必要なものを厳選して収録しています。したがって、英熟語の勉強は極力短縮し、英単語や英文といった他の分野に力を入れたい人に特におすすめです。ただし、この参考書のレベルはMARCH、関関同立あるいは中堅国公立大学にギリギリ届くかどうかといったラインに設定されています。早稲田、慶應、難関国公立大学といったよりレベルの高い大学を目指す場合はややボリューム不足です。その点をよく踏まえたうえで、この参考書を使用するかどうかを決めるようにしましょう。

3-2.ターゲット英熟語1000

中堅の大学だけでなく、早稲田、慶應、難関国公立といったレベルまで視野に入れている人におすすめなのが「ターゲット英熟語1000」です。大学受験に必要な英熟語の大部分が掲載されていますし、いろいろな訳し方を併記しているなかで最も必要とされる日本語が赤字になっているのもうれしいところです。基本的に赤字の日本語訳を覚えれば、大学受験には十分対応できるため、効率的に勉強することができます。

また、カード式になっている点も見逃せません。カードなので覚えている単語とそうでないものに分けることができますし、1日50枚といった具合に、ノルマの把握も容易になるというわけです。ノルマが目に見える形で提示され、どれだけ覚えているかを実感できるのでやる気の向上にもつながります。

3-3.解体英熟語

東大、京大、一橋、東工大といった最難関クラスの大学を目指している人におすすめなのが「解体英熟語」です。この参考書には大学受験に必要な英熟語のほぼすべてが網羅されています。ただし、レベルが高いため、これを用いた効果的な学習をするには、高校での基本的な英単語をマスターしておくことが前提となります。それに、他の英熟語参考書と比較すると、かなりのボリュームです。したがって、あくまでも英単語や長文の勉強に余裕のある人向けの参考書だといえます。安易に手を出して、他の分野の勉強時間を圧迫してしまわないようにしましょう。

効率の良い英熟語の覚え方で受験対策をしよう

英熟語の対策をしっかりと行えば、受験での得点アップが期待できます。しかも、穴埋め問題などに対応できるだけでなく、長文読解の助けにもなり、問題を早く正確に答えられるようになるでしょう。ただ、英熟語は英単語とは異なり、丸暗記するだけでは十分ではありません。前置詞の用法から熟語全体のイメージを推測することが大切です。そのことを押さえたうえで、自分に合った学習方法を確立していきましょう。

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