大学受験勉強はいつからはじめるのがベスト?学年別のやる事リストを解説

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過酷な受験戦争を勝ち抜くには、貴重な青春時代の時間を犠牲にしなければならないこともあります。そのため、できれば受験勉強を始める時期を遅らせたいと考えてしまう高校生も少なくありません。また、受験勉強を始める時期は明確に決まっているわけでもないため、そもそもいつから始めるべきなのかわからない人も多いでしょう。そこで今回は、受験勉強を始めるタイミングや、受験に向けてやっておきたいことについて解説します。

1.大学受験勉強はいつからはじめるべき?

大学受験の勉強は、なるべく早くに始めたほうが有利かもしれないですね。早く始めれば、その分だけ勉強の範囲も増えるため、他の生徒より一歩進んだ形で受験に向けてスタートできます。ただ、早くに始め過ぎると、本番までに学んだことを忘れてしまうなど、デメリットな部分もあるのではと感じる人もいるでしょう。それでは、実際に大学受験はいつ始めるのがベストなのでしょうか。以下、検証してみることにします。

1-1.大学受験勉強に決まったスタート時期はない

大学受験勉強をいつから始めれば良いのか、実はその明確な基準というのはありません。そもそも、生徒のレベルは人それぞれ異なります。たとえば、すでに一定の学力がある生徒なら、勉強をスタートする時期が遅れても本番までに間に合うかもしれません。しかし、もともと勉強が遅れている生徒が、学力のある生徒と同じ時期に勉強をスタートさせたらどうでしょうか。スタート地点での学力の蓄積が異なるため、勉強が遅れている生徒は本番までに十分な力をつけることが難しいかもしれません。

このように、生徒それぞれに学力の違いがあるため、いつから受験勉強を始めたら良いのかというのは、生徒自身の学力に依存するところが大きいのです。ただ、進学校に通っている生徒や、難関大学を目指している高校生は、早ければ高校入学時から受験勉強をスタートさせている人もいます。特に進学校では、学校の方針として入学と同時に受験を意識した勉強をスタートしていることも多く、生徒本人はそれと意識していなくても、普段の勉強から受験に向けた準備が始められていることが少なくないのです。

一方、進学校以外の学校では、受験勉強の開始は基本的に個人に任されてしまっています。そのため、進学校以外に通っている生徒は、周りの人とタイミングを合わせて受験勉強をスタートさせるケースも多いですが、別に足並みをそろえなければいけない義務はなく、あくまで個人のタイミングで勉強を始めるというのが一般的です。もちろん、志望校や学部、大学入学共通テストの有無など、目指すべき目標に応じて勉強を始めるベストなタイミングも変わってくるでしょう。

1-2.平均的なスタート時期は高校2年生から

個人の実力や周囲の環境といった要因もありますが、受験勉強の平均的なスタート時期は高校2年生からということが多いです。実際、高校2年生からスタートすることは理にかなったタイミングでもあります。というのは、大学受験でカバーしなければいけない範囲は非常に広く、高校3年生から本格的に始めたのでは本番までに間に合わせるのが難しいからです。

また、高校2年生から勉強を始めておけば、受験に不可欠な基礎固めをしっかりできるという利点もあります。受験を勝ち抜くには、まず基礎を固めて、そのうえで応用していくということが重要です。まだ時間に余裕のある高校2年生の段階から、基礎固めや振り返りを中心に勉強しておくことで、3年生になってからすぐに実用的な応用に着手することもできるようになります。

受験生にとって、高校3年生の夏休みは特に重要な時期です。この時期にどのような勉強をしたかによって、本番の結果にも大きな影響を与えることがあります。高校2年生から受験勉強を始めることで、来るべき3年生の夏休みに向けて、その1年前に夏休みをどのように過ごすかという予行練習をすることができます。そのような観点からも、勉強のスタート時期を高校2年生からにすることは理にかなっていることなのです。

2.大学受験勉強スタートが早すぎても遅すぎてもダメと言われる理由

受験勉強のスタート時期は、早すぎても遅すぎても良くないといわれています。その理由はどこにあるのか、ここで詳しく見ておきましょう。

2-1.早すぎる場合

受験勉強というのは、体力や根気を必要とする過酷な作業です。高校3年生の1年間だけであっても、集中して勉強し続ければ気力を相当に消耗します。その過酷な作業を早い時期から始めれば、入試の本番まで体力がもたない場合もあります。とりわけ学生にとって、高校の3年間というのは貴重な青春時代です。早い時期に受験勉強を始めれば、青春を犠牲にしなければならず、精神的にも消耗することになるでしょう。つまり、受験勉強をスタートする時期が早すぎれば、体力的にも精神的にも本番まで身が持たなくなるかもしれないのです。

また、志望校も決まっていないまま受験勉強を始めても、勉強内容を絞り込むことができず効率的ではありません。3年生になってから本格的な勉強を始めても十分に追い越すことができます。高校生になってから間もない時期というのは、受験勉強のような特別な勉強というのではなく、普段の学校生活の中で培われる学習習慣を養うことのほうが重要です。勉強する習慣が身に付いていなければ、いざ受験勉強を始めても効率的に学力を向上させていくことは難しくなるでしょう。

受験生になっても、部活を頑張ったり、友達と遊んだりすることがないわけではありません。そのため、ただ早く受験勉強を始めれば良いのではなく、まずは高校生活を全力で楽しんでおくことのほうが重要です。そうすることによって、大学受験勉強をスタートさせる際にも、メリハリを持って切り替えられるようになるのです。

2-2.遅すぎる場合

受験勉強のスタートが遅すぎれば、まず入試の出題範囲の膨大な勉強が終わらなくなってしまいます。大学入試は出題範囲が非常に広く、本番を万全な状態で迎えるためには、広い出題範囲を網羅的に勉強しておかなければなりません。そのためには、やはり時間をかけてじっくり勉強するのが一番の方法です。しかし、勉強をスタートする時期が遅いと、網羅的に勉強する時間がそもそも足りません。その結果、本番までに間に合わず、学力が足りない状態で試験に臨まなければならないのです。

志望校対策を行うには、最低でも高3の夏休みから秋くらいまでには基礎固めをはじめとした基本的な分野の知識を身に付けておく必要があります。もし、勉強をスタートする時期が遅くずれ込んでしまうと、基礎から応用まで広い範囲をいっぺんに勉強しなければならず、一日の勉強がかなりのハードワークになってしまいます。また、スタート時期が遅すぎれば、時間的な余裕もなくなるため、本番までに間に合わせなければというプレッシャーも大きくなります。その分、コンディションを調整するのも難しく、体を壊しやすいというデメリットもあります。体調を崩すようなことがあれば、さらに遅れを取ることになってしまうでしょう。

3.【いつからはじめる?】学年別の大学受験勉強やる事リスト

受験勉強のスタート時期は早すぎても遅すぎても良くありませんが、本格的な受験勉強ではなくても、各学年でやっておいたほうが良い受験対策というのはあります。以下、学年別にやるべきことをまとめるので、ぜひ参考にしてみましょう。

3-1.高校1年生

高校1年生の段階では、まだ本格的な受験勉強をスタートする必要はありません。ただ、まったく勉強しないのではなく、毎日の予習復習や宿題、定期テスト対策などで勉強する習慣を身に付けておくことは大切です。勉強習慣が付いていれば、いざ本格的な受験勉強が始まっても、集中して取り組むことができるようになります。

また、高校1年生は基礎を固めるのに最適な時期でもあります。中学で学んだことなどもまだ鮮明に残っている時期ですから、中学時代に学んだことまで振り返って基礎をしっかり固めておきましょう。余裕があれば、英語の長文や英単語、古文の助動詞や単語などの暗記などに取り組んでみても良いでしょう。得意な科目は重点的に勉強して、2年生3年生のレベルまで持っていっておくのもひとつの手です。高得点を狙える科目があれば、実際の受験にも大いに生かすことができます。

3-2.高校2年生前半

高校2年生にもなると、大学受験を意識する人も増えてきます。2年生の前半でやっておきたいのは、1年生で学んだことの総復習でしょう。大学受験では、もちろん応用が必要な難問も出題されますが、基本的には高校で学ぶ基礎的な学力が試されます。ですから、基礎をしっかり確認し、1年生の総復習をすることで、本格的な受験に備えておきましょう。

ただし、難関国立大学を目指す人は、この時期に英語と数学の基礎を完璧にしておいたほうが良いです。この2科目は範囲も広く、習得するのに時間もかかります。早めに基礎固めをしておけば、難関大学の難問にも挑戦できるようになります。国公立大学を目指す場合、受験5教科すべてを勉強する必要があるため、この時期から受験勉強を始めておくのがおすすめです。

まだ志望校が決まっていないなら、この時期までには志望校や学部を決めてしまったほうが良いでしょう。後になって国公立大学に行きたいとなっても、5教科すべての勉強をカバーするのが難しくなってしまいます。早めに志望校や学部が決まれば、勉強するべき科目も定まるので、高校2年生の前半までには入試に必要な教科を確定させておきましょう。

3-3.高校2年生後半

高校2年生の後半も、引き続き基礎固めと復習を続けましょう。3年生になる前に、2年生で学んだことを総復習しておくことも大切です。また、自分の今のレベルを把握するために、模試をいくつか受けてみるのもひとつの手です。難関国立大学を目指すなら、この時期までにはセンター試験レベルの勉強を完成させておくのが望ましいといえます。

一方、難関私立大学を志望校にしているなら、高校2年の後半くらいから受験勉強を始めるのがおすすめです。国公立に比べて、私立は科目数が少ないため、この時期からでも十分に間に合います。もちろん、科目数が少ない分、科目ごとの出題内容は難易度は高めですから、効率的な勉強法を心がけて学習を進めていきましょう。

また、1年生や2年生の前半で英語や数学の基礎が固まっているなら、2年生の後半では理科や社会の受験対策にも取り組んでおいたほうが良いです。実際の受験では現役生だけではなく、浪人生とも勝負しなければなりません。理科や社会は特に浪人生との差が縮まりやすい分野ですから、この時期から着手して基礎を固めておきましょう。

3-4.高校3年生前半

高校3年生に入れば、いよいよ本格的な受験勉強が始まります。ただ、やはり大切なのは基礎固めです。入試の基礎問題を確実に正答できるように基礎固めの最終確認をしっかりやっておきましょう。受験を勝ち抜くためには、勉強時間を確保することも大切です。高校3年生にもなれば、部活も引退していることが多く、時間を確保しやすい一方、長時間の勉強に慣れていないため集中して学習できないこともあります。ですから、まずは徐々に勉強時間を増やしていき、長時間勉強することに体や頭を慣らしていきましょう。

夏休みに入れば、受験勉強の本番を迎えます。それ以降は模試の判定や受験対策の進み具合を見て、進学塾や予備校の夏期講習などの利用も検討してみましょう。

3-5.高校3年生後半

高校3年生の後半は、受験に向けた準備ができる最後の時期です。本格的な過去問にも取り組んで、固めた基礎知識を応用できるかどうか実践してみましょう。応用問題の勉強だけではなく、志望校に特化した対策や、時事問題対策、小論文対策などにも積極的に取り組んでいきたいところです。

大学入学共通テストを受ける場合は、その対策も忘れずにやっておきましょう。ただ、受験の本番は大学入学共通テスト後の2次試験です。センター試験対策も確かに重要ですが、センター試験後の併願私立大対策や本命大学対策も気を抜かずに取り組んでおきましょう。

大学受験勉強をいつからはじめるのかは実力と志望校次第

大学受験を始める時期は個人の実力や志望校によって異なります。いつ始めても、必要な大学受験対策を入試までに終わらせるための勉強計画は重要です。もし、勉強を始める時期がわからないなら、プロに意見を聞くのもひとつの手です。マンツーマン指導が基本の大学受験個別指導塾「下克上」では、生徒に合わせた最適な学習法を提供しています。悩んでいるなら、下克上のLINE@に登録して説明会に参加してみましょう。

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