旧帝大と早慶の違いって?難易度やイメージなどの特徴を比較!

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旧帝大と早慶は、国内でも最高峰の国立大学と私立大学です。偏差値や難易度、また入学後の環境や卒業後の就職のしやすさなど、旧帝大と早慶には何かと共通点も多くあります。しかし、両者を細かく比べてみると、実は意外と違っている点も少なくありません。それでは、具体的にどういった点に相違があるのでしょうか。今回は、旧帝大と早慶の違いについて詳しいポイントを解説します。

1.そもそも旧帝大や早慶って?

そもそも旧帝大や早慶とは、どの大学を指す言葉なのでしょうか。まずは旧帝大と早慶の基礎知識について知っておきましょう。

1-1.旧帝大

旧帝大とは、戦前に帝国大学として設立された国立大学の総称です。具体的には、北海道大学、東北大学、東京大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、九州大学の7大学が旧帝大に該当します。旧帝大の特徴は、他の国立大学より偏差値や難易度が高いという点です。いずれも長い伝統と格式を誇り、日本の国立大学の中でトップのレベルを誇る大学群です。

また、旧帝大は国内のみならず、海外でも高い評価を得ています。世界大学ランキングの上位に名を連ねる旧帝大もあり、特に東京大学は日本の最高学府として世界的にも有名な大学です。実際に、研究者をはじめとする多くの人材を輩出しており、その影響力は日本の政財界に対しても大きな役割を果たしているといえます。

1-2.早慶

早慶とは、早稲田大学と慶應義塾大学をまとめた呼称です。いずれの大学も日本を代表する私立大学です。国内に数多く存在する私立大学の中でも、早慶はトップレベルの偏差値と難易度を誇ります。学部によって異なる場合もあるものの、早慶の評価は旧帝大にも勝るとも劣らないほどです。実際、早慶も多種多様な人材を輩出しており、有名な政治家や官僚にも早慶の出身者が多く名を連ねています。また、実業家も多く、政界財界ともに強い影響力を持つ大学です。

2.項目別!旧帝大や早慶を比較

国立大学と私立大学という違いがあるため、旧帝大と早慶を単純に比較することはなかなかできません。ただ、偏差値や学費など、数字で表せるデータはあるので、そうした項目別に見ていくと旧帝大と早慶の違いがわかりやすくなります。ここでは、旧帝大と早慶を項目別に比較してみることにします。

2-1.難易度

まず、旧帝大の中でも、特に東京大学と京都大学の難易度は頭一つ抜き出ているといっても過言ではありません。偏差値で見ても、東京大学と京都大学は国内の大学全体の中でもトップに位置しています。そのうえ、旧帝大は国立大学でもあるため、入試にも5教科の受験が必要になります。その分、勉強する分野や範囲も広くなるため、偏差値だけでは見えない受験難易度的にも、旧帝大は相当に高いレベルにあるといえるでしょう。

一方、早慶は私立大学であるため、国立大学に比べて入試科目は少なくて済みます。実際、慶應義塾大学では、入試科目が英語と小論文しかない学部もあり、入試の受けやすさ自体は国立大学より易しいといえるかもしれません。しかし、だからといって、早慶の難易度が旧帝大と比べて低いというわけではありません。実際、早慶の難易度は国立大学と私立大学を両方含めても、東京大学・京都大学に次ぐレベルだといわれています。

もちろん、旧帝大でも早慶でも、ひとつの大学にはさまざまな学部があります。学部によっては、偏差値がそこまで高くないこともあるため、旧帝大と早慶のどちらが難しいか一概に断定することはできません。そのため、旧帝大に合格しても早慶は不合格となる場合もあれば、逆に早慶には合格したのに旧帝大には受からなかったということもよくあります。偏差値的には、旧帝大が58.0~72.5程度、早慶が62.5~72.5程度というのが相場です。どちらが難しいということはありませんが、旧帝大と早慶はそれぞれ試験の傾向も異なるので合格するためには、早めに行きたい大学や学部を決めて対策を取ることが不可欠です。

2-2.学費

国立大学の旧帝大と、私立大学の早慶では、学費面では大きな違いがあるといえます。一般的に私立大学より国立大学のほうが学費は安く、旧帝大と早慶を比較してもやはり旧帝大のほうが学費は割安です。そもそも、国立大学の旧帝大は7大学すべてで学費は固定されており、年間の学費は一律53万5800円となっています。

一方、私立大学である早慶は、大学によってはもちろんのこと、同じ大学でも学部によって学費は多少なりとも変わってきます。たとえば、早稲田大学の文系学部では、年間の学費の平均が約100万円です。これに対して、同じ文系学部でも、慶應義塾大学の年間学費の平均は約110万円です。特に理系学部は、実験費用などもかかるため、文系学部より年間の学費は高くなる傾向にあります。

このように、旧帝大と早慶の学費を比較すると、旧帝大のほうが年間50万円ほど安いことがわかります。そのため、4年間在籍したとすると、約200万円もの差が出てくるということです。早慶の理系学部や、慶應義塾大学の医学部の場合、4年間でさらに大きな差となります。もちろん、旧帝大・早慶のどちらであっても、まじめに勉強すればしっかりした知識を習得できる環境は整っています。ただ、学費の違いを考えると、お得に勉強できるのはやはり旧帝大ということになるでしょう。

2-3.イメージ

旧帝大と早慶では、イメージ的にも大きな違いがあります。一般的に、旧帝大の学生は真面目な人が多いと思われがちなのに対して、早慶の学生は華やかで洗練されているといったイメージを持たれることが多いです。ただし、これは単なるイメージに過ぎず、旧帝大でも早慶でも、ともに真面目な人もいれば華やかな人もたくさんいます。

旧帝大に比べて、早慶のほうが華やかなイメージを持たれやすいのは、メディアなどで早慶のきらびやかな学内の様子やお洒落ないでたちの学生がピックアップされることが多いからかもしれません。その分、早慶は世間の認知度も高く、高校生からも高い人気を集める傾向にあります。ただ、旧帝大も早慶も、評価は基本的にとても高いです。どちらを選んだとしても、悪いイメージを持たれるようなことはないでしょう。

ですから、大学を選ぶときは、単なるイメージやブランド力を意識しすぎるのではなく、大学で自分がやりたいことや勉強したいことを基準に志望校を決めることが大切です。

2-4.就職

就職活動では、学歴が物をいうことがないわけではありません。特に大企業では、学歴で学生を一定数に振り分けることもあるため、良い大学に入っておくことはその後の就職活動にも有利に働きます。旧帝大と早慶では、いずれも就職では最も高く評価される大学群です。そのため、旧帝大より早慶、あるいは早慶より旧帝大といった優劣があるわけではなく、就職活動の現場ではほとんど同等に扱われるといって良いでしょう。

ただし、大企業の本社は東京や大阪といった大都市に置かれていることが多いため、地方に所在する旧帝大は地理的にやや不利という側面があることは確かです。地方の大学に在籍している学生は、まず就職活動をするために都心や都内近郊に移動してこなければなりません。その分、交通費や滞在費などで自由な活動も制限されがちになるため、いわゆる「学歴フィルター」をクリアできたとしても、その後の面接や採用にまでつながらないこともあるのです。

もちろん、地方に本社を置いている企業なら、むしろ地方の旧帝大のほうが強みを生かすことができるでしょう。つまり、大都市にある東京大学や大阪大学は別にして、地方の企業なら旧帝大、都内近郊なら早慶のほうに就職の強みがあるといえます。もし、もともと就職したい企業があるなら、就職活動のしやすさも考慮して行くべき大学を決めたほうが安心かもしれません。一方、旧帝大経由で都市部の企業に就職するなら、就職活動が始まる前にアルバイトで就活に必要な費用を貯めておく必要があるでしょう。

3.旧帝大・早慶それぞれのメリット

旧帝大や早慶の強みやメリットは何でしょうか。志望校を選ぶうえでは、なるべく自分に合った大学に決めたいところ。大学の強みやメリットは志望校選びにも役立つため、以下に紹介する旧帝大や早慶のメリットも参考に、自分の行きたい大学を見つけてみましょう。

3-1.旧帝大のメリット

旧帝大は、他の国公立大学に比べて、文系・理系を問わず多くの学部を擁しています。もともと地域の教育の中心として作られたことから、旧帝大はそれぞれの学部で高度な研究が盛んに行われています。さまざまな学部があるということは、さまざまな考えを持った人が集まってきやすいということです。自分とは違う分野の勉強や研究をしている人にも触れ合えるので、より広い人脈を形成できると同時に、より広い視野を持って自分の勉強や研究にも没頭することができます。

また、旧帝大には充実した研究施設も整っているため、将来的に研究者を目指したい人にも最適な環境が用意されています。地元から近い旧帝大を選べば、1人暮らしをしなくても高度な勉強ができるため、特に地方出身者にとって旧帝大はより大きなメリットを得られる大学です。もちろん、早慶に比べて学費も安いため、高額になりがちな大学生活の費用も抑えることができます。

旧帝大には「全国七大学総合体育大会」という独特の行事があります。全国七大学総合体育大会とは、旧帝大に属する7大学の運動部が一堂に会して競い合うという旧帝大特有の大会です。この大会では、七大学の交流も目的のひとつです。大会を通して、旧帝大同士でのつながりを持つこともでき、全国に人脈を広げられることも旧帝大の強みといえるでしょう。

3-2.早慶のメリット

早慶はいずれの大学・学部も東京または首都圏にキャンパスがあります。キャンパスの立地も一等地や学生街にあり、その通いやすさやアクセスの良さは早慶の大きなメリットのひとつです。また、早慶は長い伝統を持つ大学でもあります。その分、社会で活躍するOBやOGも多く、縦のつながりが非常に強い点に特徴があります。その強いつながりは、就職や仕事にも生かすことができ、卒業後の身の振り方や人脈形成にも良い影響を与えてくれるでしょう。

また、早慶には「ブランド」的なイメージも強くあります。そのブランド力は、在学中はもちろん、卒業後も一目置かれる存在になれる場合があるほどです。もちろん、学内の施設も充実しており、きれいな校舎や整った環境で学問に励めることも早慶の大きなメリットといえるでしょう。

旧帝大や早慶を比較しつつ自分に合う大学を目指そう

旧帝大と早慶には、比較してみるとさまざまな違いがあります。一概にどちらが優れているかということはいえないので、まずは自分に合っているかどうかを基準に最適な大学を選びましょう。もちろん、行きたい大学が決まっても、学力が伴っていなければ合格はできません。個別指導塾の「下克上」では、勉強が苦手な生徒でも難関大学に合格させる指導を行っています。ぜひ、LINE@に登録して説明会に参加してみましょう。

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