問題集の正しい使い方とは?各科目ごとの効率的な勉強法を解説!

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受験勉強で必要となるものの1つに問題集があります。受験にあたって問題集をたくさん買いそろえた人も多いのではないでしょうか。ただ、問題集は数を持っていればいいというわけではありません。選び抜いた1冊をどのように使うかが大切です。この記事では、問題集を使用する目的や使い方、科目ごとの勉強法について説明します。受験勉強の参考にしてください。

1.問題集をこなす目的

受験では問題集を活用して勉強を進める人が多いでしょう。問題集はなぜ使うべきなのでしょうか。まずは、問題集をこなす目的について整理しておきましょう。

1-1.実践力を養う

受験にあたり、ほとんどの人が参考書と問題集を用意するでしょう。参考書は知識を身につけるためのものであり、学ぶために読みます。一方、問題集は手を動かして問題を解くものだと考えましょう。問題集を参考書のように読むだけでは、受験勉強として不十分です。実際に手を動かして問題を解いてこそ問題集をこなす意味があります。また、問題を解くことで実力をつけ、実践力を養うのです。実践では実力だけでなく集中力や体力も必要だといえるでしょう。試験の途中で疲れてしまっては、最後まで問題を解ききることができません。そのため、精力的に問題集をこなし、長時間の試験に耐えられるだけの集中力と体力を養っておくことも大切です。

1-2.スピードを鍛える

問題集をこなす目的には、問題を解くスピードを鍛えるということもあります。試験本番では制限時間内にたくさんの問題を解かなくてはなりません。そのため、問題を素早く解く力も必要とされるのです。問題集は間違えることを気にせず早く解くようにしましょう。少しでも早く問題が解けるようになると、その分だけ多くの問題がこなせるようになります。その結果、より多くの点数が取れる可能性が高くなるでしょう。また、問題集を通じてさまざまなジャンルの問題に慣れることも重要です。そうすることで、問題を解くスピードが上がります。

2.問題集の使い方

問題集を使う際には、押さえておくべき点が2つあります。ここからは、問題集の使い方について大事なポイントを2つ挙げて紹介します。

2-1.自分のレベルに合ったものを選ぶ

まず、問題集は自分の学力のレベルに合ったものを選ぶのが大前提です。例えば、志望校のレベルと自分の学力に大きな差がある場合には、最初から難易度の高い問題集を選んでしまうと太刀打ちできなくなります。また、問題集が難しすぎるといった理由で、受験勉強自体に嫌気がさすこともあるでしょう。問題集が合っていないと問題そのものを理解するに時間がかかり、無駄な時間が生じやすくなってしまいます。一方、簡単すぎる問題集を選んだ場合には、自分のレベルアップにはつながりません。そのため、はじめは標準レベルの問題集を用意するのがいいでしょう。ある程度の発展的な内容を含み、基本問題もしっかりとこなせる問題集であれば、バランスよく勉強ができます。その後、志望校の合格を目標とし、計画的に問題集をレベルアップさせていくことが大切です。

2-2.書き込まずに何度も繰り返し使う

問題集を解く際に直接書き込みをしてしまうと、何度も繰り返し使うことができません。問題集は何度も同じものを繰り返して使用し、徹底的に理解することで実力が上がります。新しい問題集を次々に購入し、一度解いて終わりという勉強方法では、実力が身につきにくいといえるでしょう。また、問題集に書き込みをすることで、問題のヒントがわかってしまうことがあります。試験本番ではヒントがありませんので、実力だけで解けるよう、問題集には書き込みをしないのが鉄則です。

ただし、模範解答や解説のページには書き込みをしても問題ありません。模範解答の部分にはアプローチのヒントや自分では思いつかなかった別解などを書き込むことで、充実した内容になるでしょう。可能であれば、問題集とは別に復習用のノートを作成し、オリジナルの模範回答集を作っておくのが理想的です。自分がその問題にどのように取り組み、自分なりに理解した方法がわかることで勉強をした形跡も残るでしょう。復習用のノートを見るたびにやる気がおこり、勉強へのモチベーションが維持できるようになります。

3.教科別の勉強方法

問題集の使い方は教科ごとに異なります。ここからは、主要科目別の勉強方法について、問題集の使い方も交えて紹介します。

3-1.国語

国語で出題されるのは、現代文・古文・漢文の3つの分野です。このうち、古文と漢文は暗記が勉強の中心となりますが、現代文の場合には語彙力を含む知識や論理的読解力が必要とされます。これらが備わっていないうちから問題集に挑戦しても歯が立たないと感じることも多いでしょう。どんな勉強でも、基礎は非常に重要です。そのため、受験用の漢字帳やキーワード集、論理的読解法に関する参考書などを読むところから始めましょう。現代文を解くのに必要となる基礎学力がついたら、レベルに応じた問題集に挑戦します。古文や漢文も同じであり、覚えておくべき単語や常識、ルール、さらに、文法を習得しておくことが重要です。そのうえで演習問題を解いていくのがいいでしょう。

3-2.英語

大学入試の英語は文系理系を問わず得点配分が高い科目です。そのため、難易度も高くなる傾向がみられます。よって、実力がある人とない人の差が明確な科目であるともいえるでしょう。受験勉強では、問題集をしっかりとこなして実力をつけておくことが大切です。また、英語は言語ですので単純暗記を求められる部分も多いといえます。ただ、小学生でも英検に合格するケースがあるように、学年に関係なく勉強が進められるのがメリットです。よって、高校1~2年生から英単語を暗記する習慣をつけておくのがいいでしょう。

さらに、文法についての問題集もこなし、基礎的な知識を身につけておくのが理想的です。英単語や文法の基礎はすべての土台であり、早い段階から基礎を固めておくことで理解しやすくなります。受験勉強が本番となる高3からは、英作文や英語長文などに取り組み、難易度の高い問題をこなしていきましょう。難易度の高い問題は試験での得点配分が高いエリアですので、理解を深めておくことが大切です。問題集を繰り返し実践することで英語が身につきやすくなり、実力も上げられるようになります。

3-3.数学

難関大学の数学の試験では、基礎を確実に理解し、そのうえで粘り強い思考と考察を持って応用ができるかが重視される傾向がみられます。そのため、いきなり標準~難易度の高い問題集に挑戦するのではなく、教科書レベルの問題集から始めるのがいいでしょう。難しい問題集の答えを丸暗記しても、数学の基礎は身につきません。基礎についてしっかりと書かれている教科書を読み込み、公式を導く過程を理解しましょう。さらに、その過程を記憶することが肝心です。問題集を解いていると、わからない問題に直面することがめずらしくありません。そんなときでも、基礎的な公式や知識にたどり着くまで、徹底的に問題をひも解くことが大切です。

問題を体系的に理解し、整理をしたら、さらにそれを記憶する作業を行います。そうすることで、これまでに見たことがない問題が出題されても、論理的思考力で解けるようになるのです。多くの参考書を読み、問題集をこなしても数学の点数が思うように上がらないのであれば、基礎となる教科書を軽視しているケースが考えられるでしょう。しっかりと基礎に立ち返り、教科書から読み進めていくことが重要です。

3-4.理科

物理や化学などの理科も、数学と同様に回答を丸暗記するのではなく原理原則を理解する必要があります。これらを理解していないことには類題も解けません。どうしてそうなるのかを理解することで、頭に解き方が残るようになるのです。理科でも基礎が非常に重要となることから、教科書などを参考に基礎をしっかりと身につけることから始めるのがいいでしょう。そのうえで、演習問題をこなしていきます。ただ、理科の場合には、数学とは異なり、原理原則がビジュアライズして覚えやすいのが特徴です。よって、丁寧に図解されている参考書や問題集を選ぶと、理解を深めやすいでしょう。

問題集を1度解くと、すぐに復習を行います。復習の際には、以前解いた問題を何も見ないで解くようにしましょう。解説を読んだときにはわかったつもりでも、解けないケースは多くみられます。重要な部分の式や考え方だけでも書くようにし、理解度を上げていくことが肝心です。理科は点数が安定しやすい科目ですので、大きな得点源にもなります。基礎をしっかりと固め、問題集を解き、復習を繰り返すことで、身につきやすくなるでしょう。

3-5.社会

大学入試の社会では、世界史か日本史かを選択する必要があることが多いでしょう。どちらであっても、歴史が体系的に暗記できているかが問われることになります。ただし、世界史を選択すると暗記する範囲が多くなります。歴史的事象だけでなく、地理や現代史、さらに日本史におよぶまで出題の範囲が広げられるのです。よって、細かな単語やキーワードから覚え始めてもかなりの量の暗記が必要となります。

社会の勉強で大切なのは歴史の縦や横のつながりを理解し、重要な年代を意識しながら全体の流れをイメージできるようにすることです。深掘りしすぎると時間が足りなくなってしまうため、大まかな流れを頭に入れておくようにしましょう。そのうえで、問題集を解いて実力を試します。世界史を選択すると多くの知識が求められてしまうため、よほど得意でない限りは日本史を選択しておくのが得策という考えもあります。日本史であれば覚える範囲が少なくて済み、受験勉強への負担も少なくなることが多いでしょう。

問題集を正しく使って効率的に受験勉強を進めよう

問題集をこなすことで応用力がつき、問題を解くスピードも上げられるでしょう。しかし、同じ問題集を使って勉強をしていても、使い方によって実力のつき具合が変わってくるケースはめずらしくありません。これまで説明した、問題集の正しい使い方や文系と理系でアプローチが異なることなどを念頭に置き、効率的に受験勉強をすすめていきましょう。

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