受験生の勉強のモチベーションを上げるには?上がらない理由を調べよう!

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大学受験は人生を大きく左右する可能性すらある転機です。それなのに、勉強をしていても身が入らないケースは少なくありません。モチベーションがないまま勉強をしていても学力向上にはつながらないでしょう。この記事では、受験生のモチベーションが上がらないときの理由と、そういった状態を克服するためのコツを解説します。

1.勉強のモチベーションが上がらない原因を知る

やらなければいけないとは分かっているのに勉強のモチベーションが上がらないときには、いくつかの理由が考えられます。以下、それぞれを紹介していきます。

1-1.集中力を維持できない

人間が集中力を高めるには、ドーパミンやアドレナリンといった脳内麻薬物質を大量に分泌する必要があります。ただ、これらの物質を意図して分泌させたり、持続させたりするのは困難です。コツを覚えて脳内麻薬物質をコントロールしないと、集中力が上がらずにモチベーションも奮い立てられないのです。たとえば、「スマホの電源をオフにする」「ネットを見ない」などの工夫で、外の世界の情報を遮断しましょう。会話や物音が聞こえないよう耳栓をするのも効果的です。

また、糖分が不足すると脳の活動は衰えていきます。集中力を持続するには、こまめに糖分を摂取するのが得策です。そのほか、いっそのこと15~30分ほどの小休憩をするのもひとつの方法です。ただ、30分以上休憩すると脳が落ち着いてしまうので、メリハリをつけることが肝心です。

1-2.勉強がストレスと感じる

受験勉強そのものが苦痛だと、ストレスを強く感じ始めます。その結果、「もうやりたくない」という発想に傾き、モチベーションも落ちていくのです。ストレスを覚えたら、まずはブレイクタイムを設けましょう。好きなお菓子や紅茶などを楽しみ、リラックスをして精神を安定させます。次に、10分間の瞑想を行います。目を閉じ、静かな気持ちで呼吸を整えていく行為です。瞑想中は自分の心を客観的に観察できるので、ストレスをコントロールしやすくなります。

そして、6分間読書もストレス解消に役立ちます。本の内容に深く感情移入し、心が動かされるとストレスは放出されていきます。すっきりした平穏な気持ちで、勉強に取り組めるでしょう。

1-3.勉強する意味がわからなくなった

「何のために勉強をするのか」と考え始めると、モチベーションは下がっていきます。さらに、成績まで上がらないようなら、ますます「勉強をする意味などない」と思えてくるので、余計にやる気を失くしていくでしょう。昔は勉強ができていた人も、挫折をすることで急激にモチベーションを上げられなくなっていくことがあります。

そのような場合は、実際に大学まで行ってみるのが得策です。建物の周りを歩いたり、学食を味わったりするだけでも十分です。学校の雰囲気を肌で感じれば、「ここに通いたい」と思い直せます。その結果、やる気を再び燃やせるのです。また、志望校に通っている先輩の話も聞いてみましょう。合格生は酸いも甘いも経験したからこそ、大学に入れたといえます。後悔していることなどを赤裸々に話してもらえますし、悩みに対しても親切な答えが期待できます。

1-4.成績がなかなか良くならない

どれほど勉強しても成績が良くならないと、頑張る意味を見失ってしまいます。また、周囲が学力アップしているにもかかわらず、自分はなかなか結果を出せないときもモチベーションは下がっていくでしょう。こうしたケースでは勉強方法が合っていないこともありえます。ある人にとっては効果的だった勉強方法が、別の人にも合っていると限りません。性格やもともとの得意分野、学習環境などによってぴったりの勉強方法は変わります。受験勉強に取り組む際は、自分の勉強方法を根本から見直してみましょう。

2.モチベーションは上がらなくても大丈夫

勉強をしなくてはならないのにモチベーションが上がらないとき、焦りだすこともあります。また、やる気になれない自分自身が嫌になってしまう人もいるでしょう。ただし、勉強に対してやる気が出るのはあくまで、机に向かってからなのです。参考書を開き、問題を解き始めてからようやくやる気が起こる人も少なくありません。全ての受験生が常にやる気満々で勉強をしているわけではなく、むしろ、嫌々でしているうちにモチベーションが高まっていくこともありえます。

そもそも人間には「作業興奮」という心の働きがあります。何らかの作業をしていると熱中してしまい、止まらなくなる心理です。そして、勉強とはまさしく作業興奮にあてはまります。とりあえず勉強を始めてさえしまえば、集中できるパターンも珍しくありません。やる気がないときでも焦らず、目の前の予定をこなしていきましょう。

3.モチベーションが上がらないときにできること

受験勉強のモチベーションが上がらないとき、些細な工夫次第で状況を変えていくことは可能です。以下、やる気を高める方法を紹介していきます。

3-1.勉強の目標を立て、戦略を考えておく

具体的な数値目標があると人はやる気を維持できます。もしも目標のないまま勉強をしていても、終わりが見えないのでなかなか集中力は高まりません。また、目標が漠然としている状況でも勉強をする意義が見いだせなくなってしまいます。たとえば、「今から1時間勉強するので参考書を10ページ進めよう」などと、目標は数字で細かく区切るのがコツです。そのほか、「問題を20問解く」「単語を20個覚える」といった目標が決まっていると、ゴールに向かって突き進んでいけるのでやる気が沸き上がります。

ただし、目標設定は慎重に考えましょう。簡単に達成できる目標だとかえってモチベーションは上がりません。また、目標が壮大すぎても中だるみを招きます。ある程度の努力は必要で、それでいて短い時間でも達成できるようにすると効率的な目標設定となるでしょう。

3-2.部屋の掃除をしておく

集中力とは周りの環境に影響されます。机の上が散らかっていたり部屋が汚かったりすると勉強には真剣に取り組めません。また、目に入ってくる情報が多くなってしまうので、勉強を中断してしまう原因となります。そもそも、散らかった部屋に長時間いたいと考える人はほとんどいません。勉強を始めるまでの時間が長くなり、モチベーションを欠いてしまうのです。

そこで、「理想の勉強部屋」を作り上げることが大事です。自室を勉強のために作り変え、集中力を持続させられるようにします。たとえば、本は本棚にしっかり直したり、服は必ずクローゼットにしまったりするなどの工夫を徹底するだけでも部屋は美しくなっていきます。また、壁紙を落ち着いたトーンに変えるなど、全体的なインテリアも検討しましょう。居心地よく勉強できる部屋にすれば、自然とやる気も生まれやすくなります。

3-3.勉強を始める準備をしておく

常に勉強の準備が整っていると、オンとオフのスイッチを切り替えやすくなります。たとえば、教科書や参考書を開くだけでもやる気は生まれます。勉強道具を部屋の中で見えやすい場所に置き、すぐ手に取れるよう準備しておきましょう。あまりやる気がないときでも、とりあえず参考書さえ開いてしまえば、脳が「勉強をしなければならない」という思考になります。

そのほか、勉強道具にこだわってみるのもひとつの方法です。ノートが美しく整理されてあり、見やすい内容なら開くのも楽しみになっていきます。蛍光ペンや付箋などを使って勉強を進めていくのも、ゲーム感覚で努力できるでしょう。さらに、単語帳は隙間時間でもモチベーションを保つのに使えます。自分に合った勉強道具を常備すれば、それらに触れた瞬間から集中力は高まります。いまひとつ積極的に勉強ができないようなら道具選びから始めてみましょう。

3-4.夜食の献立について提案しておく

受験勉強では遅い時間まで机に向かうことも珍しくありません。そのような場合、夜食が大きなモチベーションになることもあります。夜食のタイミングでリフレッシュができるだけでなく、「もうすぐ好きなものが食べられるから頑張ろう」という発想にもなれるからです。特に、チョコレートなどの甘い食べ物は脳の働きを活性化させるので、受験生に向いています。なお、ラーメンやカレーといったカロリー豊富な食べ物は、遅い時間にはあまり好ましいといえません。ただ、それがやる気につながるのであれば頻度を考えて食べるのもよいでしょう。

これらの夜食はリストアップしておき、親などの作ってくれる人にリクエストしておくのが賢明です。受験生からすれば食べたいときに食べたいものを作ってもらえるメリットがあります。そして、作る側も夜食で作るべきメニューに悩まなくなります。

3-5.モチベーションが少しでも上がってないか確認する

どうしてもモチベーションが上がらないとき、無理に高めようとする必要はありません。受験勉強は長期戦なので、誰にでもなかなかモチベーションが上がらないときは訪れます。そのたびに自分を奮い立たせていたら、どこかで限界が来てしまう可能性もあります。無理にモチベーションを意識せず、自然と気持ちがリセットするのを待つことも大切です。

それでもやる気を出したいのなら、自然に沸き上がるよう工夫しましょう。たとえば、勉強を習慣化することは賢明です。「1日2時間は勉強する」などの習慣を自分に課してしまえば、それを破るほうが気持ち悪くなっていきます。あるいは、友達と一緒に勉強するという手段もあります。人に見られていると自分だけが怠けにくいので、やる気を出すしかありません。また、お互いの進み具合が相手に伝わるので、良い意味でのプレッシャーがあります。

こうした取り組みを経ると、自分と勉強の向き合い方が見えてきます。いかなる状況でも前向きに勉強できるようであれば、モチベーションはまだまだ下がっていません。逆に、いろいろな工夫をしてもやる気が出ないなら根本的な問題も考えられます。改めて自分の学習環境を振り返っていきましょう。

自分では上がらなければ第三者からアドバイスや応援をもらう!

何をしても受験勉強のやる気が出ないとき、独学の限界に直面しているといえます。第三者からアドバイスをもらい、学習スタイルを改善していくことが大事です。自分の欠点はなかなか自分では気づきにくいものです。客観的に見てくれる第三者がいれば、問題点を細かく分析できて今後のモチベーションアップに生かせるでしょう。

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