【難関大学に合格する勉強法】高1・2年生は？科目別の勉強法は？

高校に入学したら、次の進路先として大学に関心が出てくるようになります。早めに進路を考え、前もって対策をしていけば、受験もそれほど怖いものではありません。高1・2年生ですでに進路を考えている人の中には、将来は難関大学に行きたいと考えている人も多いのではないでしょうか。本記事では、難関大学合格を考えている高1・2年生が、どのような勉強方法をしていくのがよいのか紹介します。

1.難関大学に受かるために必要なこと

難関大学に合格するためには、どのようなことが必要でしょうか。入試の本番でよい点数を取ればよいのですが、それは簡単なことではありません。また、推薦合格を考えるなら内申点も必要です。以下、難関大学に受かるために必要なことを解説します。

1-1.志望校の入試問題に合わせた勉強をする

難関大学に受かるためには、志望校の入試問題に合わせた勉強が欠かせません。大学受験では、過去問を解くことによって本番の予行演習を行ったり、その結果を分析して受験科目ごとに目標を具体化したりすることが必要です。

目標を具体化し、それを実現するためには学習プランを作り、プラン通りに勉強を進めていく必要がありますが、現実的で達成できるようなものでなければ意味がありません。「数学を勉強する」のような漠然としたものではなく、「今月は数学の参考書の微分を終わらせる」など、具体的で達成可能なものを作ることが大切です。

過去問を解いてみると、志望校の受験科目・配点や出題傾向がわかってきます。そして、入手できる情報から合格最低点を探してみましょう。合格最低点と現時点の自分の得点との差を知ることができれば、何を重点的に学習すべきかが明らかになり、勉強の意識も効率も高まります。

1-2.参考書は絞って1冊を繰り返す

難関大学に受かるためには、普段からの勉強法が大切です。その中でも「参考書は絞って1冊を繰り返す」べきだということはしっかり覚えておきましょう。うまくいかないたびに参考書を買い替えたり、周囲で流行っている参考書に飛びついたりする人がいますが、あまり効率のよい勉強法ではありません。

参考書や問題集を繰り返し解くことで、「学習内容が定着する」というメリットを得ることができます。もし、「問題がスムーズに解けない」ならば、それは内容を完全に理解できていないことですので、参考書を替えることより、繰り返し解くことが大切です。何度も繰り返し問題を解いていくことで、1冊の参考書から多くの考え方と解法パターンを完全に学び、定着させることができます。

繰り返す回数の目安としては、3～5回程度を考えておきましょう。このくらい反復して参考書を繰り返していけば、内容がしっかり定着しますので、受験だけでなく中間・期末の試験対策にも効果的で、内申点が上がって推薦入試のチャンスも広がります。

1-3.心身の調子を整える方法を知る

そして、受験において「心身の健康」は非常に大切です。できれば、「心身の健康を整える方法」も受験までに身につけておきましょう。受験の本番当日はもちろんですが、受験が近づいてきた頃にはある程度の無理もしなければなりませんし、受験勉強は1年あまりの長期戦です。その期間の心身の安定度は、学力にも大きく影響します。

普段からのメンタル面の安定は、勉強のモチベーションの差につながり、全体の学習の成果に大きな影響を与えます。また、普段夜遅くまで起きている人が急に早朝から勉強をするのは無理ですので、普段からの生活習慣も大切です。自身の心身のコンディションをうまく整える技術は、受験戦争を勝ち抜くために必要不可欠ですので、受験生になる前の高1・2年生のうちに身につけておきましょう。

2.高1・高2から始める勉強法

受験勉強は一般的に高校3年生から本格化します。しかし、受験に対する危機感が高まる中、より早く準備を始める人も増えています。高1・2年生のうちは、どのようなことを意識して勉強するべきか解説します。

2-1.授業を確実に理解し先取り学習をしすぎない

高校生では予習をある程度行うことが望ましいですが、学力の高い人であるほど予習で先に進みすぎる傾向があります。高1・高2の段階では、先取り学習をすることよりも、授業を確実に理解するところに重点を置いた学習をすることがもっと重要です。先取り学習は悪いことではありませんが、ある程度の予習をしたら、あとは学校の授業で終わった部分の基礎をしっかり学習するようにしましょう。

もしどんどん先取り学習をしたいなら、まずは教科書や学校で使う問題集をしっかり復習し、十分に理解ができてからにします。難関大学だとしても、高校で学べる範囲を逸脱した問題が出ることはありません。授業で学ぶ教科書や問題集は、限られた内容の中で必要な考え方や思考方法を学べるように非常に精密に作られています。だからこそ、何度も繰り返してしっかりその内容を吸収すべきです。無意識のうちにこれらをいい加減にこなしたり、軽く考えたりする習慣がついてしまうと、受験までのスパンで見ると損にしかなりません。受験生になってから後戻りしないで済むように、普段からしっかりと学習しましょう。

2-2.英語・数学は巻き返しが大変！確実に理解する

多くの受験で必須科目となっている英語と数学は、中学で履修した基礎知識が前提となっているのが大きな特徴です。この土台の上に学校の授業や試験問題が作られているため、基礎がないとなかなか実力が伸びません。3年生になってから巻き返そうとしても難しい科目ですので、1・2年生のうちから授業内容を確実に理解することが大切です。

他の科目と比較して、中学からの基礎知識が求められるため、中学の数学に自信のない人は思いきって中学数学から早めに復習しましょう。英語や数学では、高1・2年生は現在の習った範囲まででよいので、教科書や問題集を徹底的に学習するようにしてください。わからない、自信がない部分をなくすことを意識して学習計画を立てるようにしましょう。

3.科目別！難関大学に受かる勉強法

勉強法は、どの科目でも同じではありません。科目によって暗記重視か、思考力重視かといった傾向も違うものです。以下、難関大学に受かるためには、どのような学習方法があるのかについて解説します。

3-1.数学の勉強法

受験において、受験科目となることが多く、また得点源にもしやすい数学はしっかり勉強しておきたいところです。数学は実力があれば得点源になりますし、実力がないと大きく差をつけられてしまいますので、苦手な人は早めに克服しておきましょう。

数学では、さまざまな公式を覚えていくことが必要ですが、それに加えてさまざまな公式を実際に活用して問題を解く応用力が大切です。問題集・参考書をうまく利用することは、大学受験数学を勉強するために非常に重要で、この技術次第で数学が得意科目になるか、苦手になるか、難関大学に合格するかしないかが変わってきます。

高1・2年生のうちは、教科書レベルの基礎知識を学んだら、標準的なレベルでよいので、さまざまな問題が網羅されているタイプの問題集で問題演習を繰り返しましょう。一般的なレベルの問題で、解法がすぐに浮かぶようになってくると、応用が利くようになりますし、ハイレベルな問題の解説も理解しやすくなります。このくらいのレベルになっておけば、受験生になってから時間的にも精神的にもだいぶ楽です。

3-2.早めに過去問に挑戦する

受験勉強で数学の過去問に取り組むときは、粘り強く、丁寧に取り組みましょう。そして、問題を解いた後は、採点をするだけでなく、しっかりと分析を行ってください。

記述式の数学の問題では、答えだけでなく、解答までの過程も問われます。この過程が論理的に記述されていなければ、部分点もありません。また、答えにいたるまでの過程はひとつではないことも多いです。もし、答案の解答が自分の解答よりも優れた方法だと感じたら、どんどん吸収し、さまざまな方法で問題を解けるように学習しておきましょう。

過去問集は、レベルの違うものや、解説の詳しいものを複数持っておくと、さまざまな解法を学ぶことができます。大学入試では、ひらめきの有無が問題の難易度を大きく変えることがあるため、普段からさまざまな解法に触れ、実力と思考力、記述力を培うことが大切です。

3-3.問題に詰まったらすぐ模範解答を見る

数学の問題演習では、あまりひとつの問題に執着して時間をかけないように注意しましょう。5分から10分ほど考えてもわからないなら、いったん詰まっている箇所について模範解答を見て、残りは自力で考えるようにするのが効率的です。詰まるたびに解答を見るのは面倒ではありますが、こうした地道な努力で培われた思考力が本番でものをいいます。

解答を全部見てしまうと、考えるよりも暗記に走ってしまいがちですが、一部だけを見ることで数学的な思考力を育てることができるのがこの方法のメリットです。数学の実力をつけるためには「考える」作業が不可欠ですが、度を過ぎると時間のロスになってしまいます。ルールを作ることで時間のロスを防ぎつつ、思考力を効率的に高めることが可能です。

4.英語の勉強法

英語はほぼすべての大学入試で試験科目に入っており、全科目の中でも、最も重要な科目と言っても過言ではありません。英語で高得点を安定して取れるようにするためには、さまざまな角度からの勉強が必要です。

4-1.読む・書く・聞く・音読する

受験英語では、速読、精読、英作文、リスニングの能力が求められます。これらをしっかりと磨いていくことができれば、どんな問題にでも対応が可能です。これらを養成するために、日々の授業の中で単語やイディオムなどを覚えて語彙力を磨き、文法やアクセントを学習します。

それぞれの学習は面倒に感じることもありますが、学習によって読む・書く・聞く・音読するといった基本的なことが、学習前よりもずっとできるようになっていきます。なぜこの勉強をしているのか悩んだら、いつもこの観点に立ち返るようにしましょう。

4-2.英文をたくさん読んで慣れる

英語の入試問題では、英語の短文・長文を読んで答える問題が一般的です。問題では英語を読んだうえで考えることが要求されるため、英文を読むことに時間がかかったり、エネルギーを使ったりしないようにできるだけ準備しておきましょう。

英文は、たくさん読んで、読みなれていくと、日本語と同様にストレスなく読むことができるようになります。精読することも必要ですが、受験を意識するなら、時間制限を設けた中で読むようにして、その中での理解度を向上させるような訓練が効果的です。また、さまざまなテーマや英文に慣れるためにも、多読を心がけましょう。

4-3.英文法や英単語にこだわりすぎない

英語が苦手な受験生ほど、英語ではなく日本語で難しく英語を考えようとする傾向があります。たとえば、英文法の勉強をしているはずなのに、英語の構造そのものよりも日本語の解説を理解するためにエネルギーを使っている人も多いものです。ひとつの英単語の意味を何個も覚えようとすることもあまりいいことではありません。幼年期に英語を習得した子どもやネイティブは、日本語ではなく英語で英語を考えているものです。

英単語を何千覚えたとしても、言葉は常に新しいものが出てきますし、専門性の高い単語などはネイティブでもわからないことがあります。口語的でくだけた内容の英文では、覚えた文法が全く使われていないことも多いです。そのため、英単語や文法を全部覚えることに執着してはいけません。難関大学に合格する人は、わからない単語があれば文脈から推測するなり、接頭語から推測するなり、うまく切り抜けるノウハウを持っているものです。英文をたくさん読み、英語の感覚を育てていくことを大切にしましょう。

漫然と勉強せず効率を重視しよう！

将来、難関大学を目指したい、第一志望の学校に進みたいと考えている人は、たとえ高1・2年生だとしても漠然と勉強するべきではありません。また、さまざまな科目や内容をとにかく勉強するのも非効率です。高1・2年生の時期は、今の自分に必要なことを見極めて学習するのが大切で、特に各科目の基礎力を充実させ、自分に合った学習方法を確立させることに力を注ぐとよいでしょう。