倫理の勉強法で悩んでいる方必見!実は簡単な成績の上げ方とは?

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倫理という科目に対して、暗記が多くややこしい印象を持っている人もいるのではないでしょうか。しかし、実は他の科目と比較すると勉強量は少なく、点数が取れるようになるまでに費やす時間が少なくて済む科目なのです。この記事では、倫理科目の特徴や勉強法、センター試験から大学入学共通テストに変わるときに注意すべきポイントなどについて解説します。

1.倫理科目の特徴とは?

倫理という科目の特徴とは、どのようなものなのでしょうか。主な特徴を4つに分けて解説します。

1-1.倫理には4つの分野がある

倫理には、4つの分野があります。1つ目は、センター試験の大問1で出題されていた青年期の課題や現代の人権などについてです。この分野では、青年期に抱えがちなアイデンティティの確立や自己承認欲求との付き合い方についてなどの課題、生命倫理や環境倫理といった現代における倫理的諸問題などが出題されます。2つ目は、センター試験の大問2で出題されていた源流思想です。源流思想とは、古代ギリシャ思想や仏教、キリスト教やイスラム教といった哲学や宗教などのおおもと、つまり源流となる思想のことです。世界三大宗教や哲学がどのような思想から成り立っているのか、学ぶ必要があります。

3つ目は、センター試験の大問3で出題されていた日本思想です。日本思想とは、日本仏教や神道、江戸時代の思想や近代以降の思想など、日本の哲学や思想のことです。自分の国の思想について、案外知らない人は多いのではないでしょうか。4つ目は、センター試験の大問4で出題されていた西洋思想です。西洋思想とは、近代思想の誕生や社会契約説、経験論や合理論、ドイツ観念論や科学哲学、実存主義や社会主義、現代の思想などです。

1-2.倫理は暗記量が少ない

倫理では、人物名や用語、思想家や哲学者の言葉など、暗記するべきことがそれなりにあります。しかし、世界史や日本史と比べると、暗記する量は3分の1程度といわれているくらい少ないのです。勉強量が他の科目よりも少なくて済むため、短期間でも習得することが可能です。だいたい3カ月くらいで習得することができるといわれており、高3の秋頃から勉強を開始しても受験本番に間に合うでしょう。特に暗記を必要とする科目は覚えたことを忘れないためにも、同じ3カ月勉強するのならば受験本番に近い3カ月を使うべきです。

1-3.倫理では考える力がいる

倫理では、暗記力以外にも思考力や読解力といった力が必要です。文章を読んで内容を理解しないと解けない問題もあるため、人物名や言葉の暗記だけでは回答できない問題が出てきます。センター試験では紛らわしい選択肢も多く見られ、言葉の意味を理解せずやみくもに暗記していては正しい選択肢を選ぶことができない可能性が高いでしょう。文章資料や統計資料の内容を読み取る問題もあるため、思考力や読解力が必要になります。逆にいえば、日本史や世界史ほど暗記量が多くないのは、思考力や読解力といった別の力が必要になるからだともいえます。暗記するのは得意だが思考力や読解力には自信がないという人は、日本史や世界史を選択したほうがよいかもしれません。逆に、思考力や読解力がそれなりにあるのならば、暗記に時間をとられる日本史や世界史よりも倫理のほうが向いているのではないでしょうか。

1-4.倫理は他の科目と内容が被る

倫理は幅広い分野から問題が出題されるため、他の科目と範囲が重なることがあります。例えば日本思想の場合は、日本の歴史について理解していると思想についても理解しやすくなるため、日本史と範囲が被っているといえるでしょう。源流思想の場合、古代ギリシャの思想やキリスト教などの成り立ちについては、世界史でも扱う分野です。近代や現代の西洋思想についても、世界史で扱います。日本思想でも源流思想でも西洋思想でも、どのような歴史的背景や文化的背景があってその思想が生まれてきたのかを理解していると、文章問題を読み解くときに役立ちます。

日本史や世界史の知識が必要になるといっても、正確に用語を覚えたり年号を覚えたりする必要はありません。大まかな歴史の流れをつかんでいることや、時代の変わり目となる出来事を把握している程度で十分でしょう。このように、倫理の勉強をするときには、日本史や世界史といった他の科目とのつながりを意識すると覚えやすくなることもあります。また、倫理の勉強が日本史や世界史の理解を深めることにつながる場合もあります。

2.倫理の勉強方法について

倫理はどのように勉強したらよいのでしょうか。倫理の勉強方法について解説します。

2-1.内容を理解して暗記する

人物名と言葉を別々に暗記していても、問題に正しく答えることはできません。なぜなら、誰がどのような内容の主張をしたのかという問題が多く出題されるからです。いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように、という5W1Hを意識して覚えることが重要です。言葉を覚えるときには、どの年代に、どこの国や地域で、何という名前の人が、どのような主張内容を、どのような理由で、どのような方法を使って訴えたのかを結びつけて覚える必要があります。このように、知識と知識とを関連させて覚えれば、記憶に定着しやすいというメリットもあります。

2-2.範囲を絞って勉強する

倫理は他の科目に比べると勉強する量が少ないとはいえ、一度に詰め込むにはさすがに範囲が広すぎます。そこで、分野ごとに分けて、範囲を絞って少しづつ確実に覚えていくのがおすすめです。まずは、分野ごとに教科書や参考書を繰り返し読んで、概要を理解しましょう。つぎに、覚えた範囲のことを教科書や参考書を見ずに説明してみます。うまく説明することができない部分があったのならば、再度教科書や参考書を読んで覚え直します。勉強した範囲の内容をしっかりと説明できるようになるまで繰り返すと、知識が身につくでしょう。

2-3.教科書を何度も読む

教科書を読むことで倫理という科目の全体像をつかむことができ、どのような分野があるのか確認することができます。試験は教科書に記載されている範囲から出題されるため、教科書を繰り返し読み込むとよいでしょう。他の科目の教科書と比べると倫理の教科書は薄いため、1冊を読み終えるのにさほど時間はかかりません。何度も繰り返し教科書を読み込んで、理解を深めることが大切です。目だけで教科書を追う黙読よりも、声に出して読む音読のほうがおすすめです。声に出して読むと、目だけではなく口や耳を使うため記憶に残りやすくなります。書いて覚えるより時間がかからないことも、音読のメリットです。教科書だけでは理解できない部分があれば、資料集や参考書などを使って理解するようにしましょう。

2-4.過去問を解く

教科書を読んで全体像をつかみ、ある程度理解や暗記ができたと感じたら、センター試験の過去問や模試の問題集を解きましょう。過去問を解くときには、まず過去問を数年分解いて、間違えた問題や苦手分野を復習するというサイクルを何度も繰り返すことが重要です。間違えた問題だけでなく、解答に自信が持てなかった問題や勘で答えてしまった問題にもチェックをつけておいて、あとでしっかりと復習するようにしましょう。過去問や問題集は、自分の理解できていないところを洗い出して復習するために使うものです。解いて採点をして、その点数に一喜一憂するためのものではありません。

過去問を解いて復習するというサイクルを何度も繰り返すことによって、苦手分野が克服でき知識の抜け穴がなくなっていきます。苦手分野がなくなって網羅的に幅広くカバーし知識の抜け穴が少なくなれば、自然と高得点がとれるようになります。ただし、満点を目指す必要はありません。満点を目指すとなると、出題頻度の低い問題もカバーする必要が出てきます。そのためには、ほとんど出題されることのないような知識も覚えることになります。たった数点のためにたくさんの時間を費やすのは、効率的ではありません。出題頻度の高い問題をしっかりとカバーし、ケアレスミスや勘違いなどを減らすことで高得点を目指しましょう。

選択肢型の問題では、正解以外の選択肢にも注目して解説を読むのがおすすめです。誤答の選択肢はどこが誤りなのかを理解することで、知識のさらなる定着をはかることができます。過去問で分からなかったポイントや覚えたことを直接書き込んで、自分だけのオリジナル参考書を作り上げてみるのもよいのではないでしょうか。

3.大学入学共通テストの倫理で注意すべきポイント

センター試験では選択肢のなかに正解がひとつしかない問題が出題されていましたが、大学入学共通テストでは正解が複数ある問題が増えることが予想されています。択一式ではなく、一問多答式の問題が多くなるかもしれないということです。正解がひとつしかなければ消去法で答えを導き出すことも可能ですが、正解が複数ある場合には消去法を使うことができません。ひとつひとつの選択肢について、正解なのか誤答なのか判断する必要があります。

また、センター試験よりも資料や図版が多くなり、資料を読み解く読解力や解釈するための思考力などがより重要になる傾向が予想されています。問題形式に記述式が含まれるようになる可能性もあり、記述タイプの問題形式を想定して勉強しておく必要があるかもしれません。記述タイプの問題形式を想定するのならば、書き方のコツを習得しておく必要があるでしょう。

大学入学共通テストはこれから実施されるものであり、数年分の過去問がたまるまでにしばらくの期間を要します。過去問を解くという対策がとれないため、予想問題集などを使うことになるでしょう。基本となる知識は変わりませんので、センター試験の過去問を使って苦手分野や知識の抜け穴を減らしておく対策は有効かと思われます。それだけでなく、資料集などにも積極的に目を通すようにして、この資料からどのような問題が作られるだろうかと考えてみるのもよいかもしれません。

短期間で倫理の成績を上げるには勉強法が重要

倫理の成績を上げるためには、勉強法が大切です。間違った方法では、効率的に成績を上げられません。しかし、自分に合った正しい勉強法を見つけるのは、時間がかかり簡単ではないでしょう。大学受験個別指導塾の下克上では、最短ルートで合格できるシンプルな勉強法を学べます。勉強法が分からずに悩んでいる人は、下克上の@LINEを登録してみてはいかがでしょうか。

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